宇宙と超越 科学主義的信念の壁を突破して
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内容紹介
本書は物理学者自身による、科学主義的世界観の内部告発である。自然科学・哲学思想・東西の宗教にわたる類稀な知識を縦横に駆使しつつ、著者は、科学の名の下に大衆に浸透した諸思想が根拠を欠いた信念にすぎないことを暴露する。そして読者は一歩ずつ、「現代世界」の本性の驚くべき洞察へと導かれていく。
しかしこれは本書が達成することの半分でしかない。著者は、科学主義的信念の蔓延によって葬り去られたかに思われた人類の普遍的にして永続的な叡智-philosophia perennis-、真の形而上学の復活をも高らかに宣言するのである。
著者紹介
ヴォルフガング・スミス(Wolfgang Smith)
1930年ウィーンに生まれる。1948年、物理学・哲学・数学の学位をコーネル大学から受ける。二十代初期から航空力学の研究において頭角を現し、宇宙飛行における再突入問題の解決をもたらした重要論文を1954年に発表した。1957年、コロンビア大学から数学でPh.D.を取得した後、MITやUCLAを含む様々な大学で教鞭を執る。科学者としての活動に加えて、形而上学・神学の研究を進め、多くの関連論文をThomistやSophia等に発表している。主要著作に「テイヤール主義と新宗教」「量子の謎:隠された鍵の発見」「古代宇宙論の叡智」「科学と神話」などがある。
「宇宙と超越」に対する各方面からの書評
「現代における最も深遠な哲学的・神学的見解の見解の幾つかは、近代科学的世界観に内在する限界の中に囚われていない科学者たちによってもたらされた。・・・ヴォルフガング・スミス「宇宙と超越」を見よ。」
Seyyed Hossein Nasr, The Need for a Sacred Science (State University of New York Press)
「これは一般読者にとっても科学者にとっても非常に興味深い本である。」
Fellowship of Catholic Scholars Newsletter
「「宇宙と超越」は卓越した著作であり、科学や哲学あるいは科学史を扱うどのような教程においても有用なものとなるだろう。それはまた極めて魅力的な読み物であり、どの図書館でも歓迎される追加蔵書となるだろう。」
Harold Hughesdon, The Wanderer
「科学的文脈においては死んで久しいと考えられていた哲学的教義の復活を目の当たりにしてわれわれは驚愕している。・・・この本、特にその才気に満ちた第三章「失われた地平」は、研究に報いてくれるだろう。」
John C. Caiazza, Modern Age
「「無意識の神格化」に関する一章は最高のものであり、ユング心理学の主張を完全に破壊する。」
Rama P. Coomaraswamy, Studies in Comparative Religion
「機械論的世界観から主観主義と疑似科学への頽廃過程を跡付けた後、スミス博士は人間の堕落と知識の追求に関するその含意についての深遠な考察によって彼の著作を締めくくる。・・・本書は精読に値する重要な著作である。」
Robert P. Rooney, Homiletic & Pastoral Review