スポーツや武術の世界では、「心・技・体」のバランスが大切である、と言われています。
これは、わたしたちの生活においてもあてはまる、と思います。
なぜなら…
1.毎日を元気に過ごせる体を持ち、日々の体調は常に良好!・・・「体」の充実
2.日常の場面(試合など)で、良い結果を生む方法を適用!・・・「技」の充実
3.予想外の事態が起きても、平常心を失わずに行動できる!・・・「心」の充実
→ 望む結果と豊かな人生!
このような好循環が期待できるからです。
さて、本書「裏会計学」の役割ですが、上記2おける「技」の充実を
あなたの人生に少しでももたらしたい、という願いで執筆いたしました。
世の中には、さまざまな情報があふれています。
しかし、その多くが、「あなたの財布にお金を入れたい!」という目的ではなく、
「あなたの財布からお金を出してもらいたい!」という目的にしたがったものです。
ためしに、今までにあなたが電車やテレビや新聞の折り込みやダイレクトメールなどの
情報を10個くらい思い返してみて下さい。
「今なら、期間限定で○○をプレゼント!」
「キャッシュバック○○円!」
「今月限り、半額でご奉仕!」
このようなメッセージは、あなたの財布の中のお金をいかにいただこうか、という下心が隠れています。
反対に、「今日中にお店に来ていただければ、1万円を無条件でプレゼントします!」と
いうような広告があったら、気持悪いくらいです。
世の中の「すぐ目につく」情報は、大部分があなたのお財布から何らかの形で
お金を持っていこうとするタイプのもので、あなたのお財布にお金をもたらすものではありません。
そこで、思考を変えて、世の中の情報の「裏」を読み、「情報の行間=目につかない部分」に意識を向けてみて下さい。
そして、あなたの財布から無駄な支払いをしないで、お金をもたらす知識を身につける努力をしましょう。
きっと、あなたの財布がより大きくなると思います。本書が、世の中の情報の「裏」を読むために、少しでもお役にたてれば幸いです。
【目次】
裏会計学1 便利になって得すること、損することを知る
【基礎編】
【応用編】
得するためのルール1 電子マネーにより思わぬ支出をしている?
得するためのルール2 パック旅行は本当にお得?
得するためのルール3 自分も相手も得をする合理的なクレームとは?
裏会計学2 「見えない損失」を認識できる者が取引を自由に操る
【基礎編】
【応用編】
得するためのルール4 ポイントカードは本当にお得?
得するためのルール5 駅近高額物件は本当に高い?
得するためのルール6 家電購入時、販売店の長期保証に入るべきか?
裏会計学3 時間の価値を判断要素に入れる
【基礎編】
【応用編】
得するためのルール7 割引には割引するわけがある!?
得するためのルール8 時間がないときの高い買い物は損?
得するためのルール9 スキー道具は購入するべきか?レンタルするべきか?
裏会計学4 取引の有利なタイミングを知る
【基礎編】
【応用編】
得するためのルール10 必要に迫られた買い物は損のもと?
得するためのルール11 売り手のタイミングを知ることで得する?
得するためのルール12 会社の財務諸表で「お買い時」を知るには?
裏会計学5 お金に見合う価値があるかを見極めて有利な取引をする
【基礎編】
【応用編】
得するためのルール13 通販で送料無料に固執すると損をする?
得するためのルール14 ランチコースの値段の差は品質の差とは限らない?
得するためのルール15 損をしないための心のバランスシートとは?
付録 資産の活かし方・育て方
目の前の損失を上回る自己投資をする
自分の立ち位置を正確に認識する
常識や制度を疑う
インフレとデフレの影響を知る
資産運用は100万円以上で始める
●著者紹介
柴山 政行(しばやま まさゆき)
公認会計士・税理士。実務につながる実践的な会計教育を理想にかかげ、会計学および実務簿記などを教えている。
主な著書に、「銀座を歩けば経済がわかる!」「Google 経済学」(フォレスト出版)、
『「餃子の王将」決算書で、儲けのポイントがサクッとわかる』(光文社)、
「半分売れ残るケーキ屋がなぜ儲かるのか―お金は裏でこう動く」(幻冬舎)などがある。