私にとっては非常に懐かしい、赤い表紙の同書が、現在でもアメリカの大学の言語学の入門書として使われている、という話を耳にして調べたところ、それは、改訂を重ねた第6版のことを指していることが分かりました。
変わったのは表紙だけではありません。新しい研究報告が随所に盛り込まれています。かつてはこのように考えられていたが、誰それの研究から、実はこうであることが分かってきた、という説明がなされており、より最新の情報に近いかたちになっていますし、同時に、理論の変遷が伺える構成になっています。
簡潔な文で分かりやすく説明されているところは、昔と変わりません。「英語を勉強する」のではなく、「英語で勉強する」という感覚ですんなりと頭に入ってきます。だからこそ、現在でも、多くの学生たちに読まれている言語学の入門書だと思います。