カーヴァーは、「アメリカのどこか」にある特異な世界を舞台に、そこに暮らす独特な個性の人々が、なんとか人生に折り合いをつけようとする様子を描きだす。だが、その世界では「幸せ」は美しい包装紙にくるまれた「お届けもの」ではない。ある日突然、ひょっこりと配達される、かなり変わった「小包」なのだ。もっともそれが本当に届けば、の話だが。