日本人への警鐘。
★★★★☆
このシリーズは、シチュエーション・ドラマを基本にしていますが、物語の連続性も一貫しています。
「三つ目がとおる」は、スプーン曲げなどの超能力ブームにインスパイアされて作られた、と書かれていたのを何かで読みました。
この巻に納められているイースター島のモアイ。古代文明の謎の遺跡群。
日本にも似たような謎の遺跡はたくさんあります。
本当に不思議です。手塚先生の想像力が、その謎を手塚ワールドに仕上げてしまいました。
流石です。凄いです。
読み進むうちに、文明が進みすぎて自滅した三つ目族は、日本人の未来に対して警鐘であったのではないか、と思うようになりました。
機械文明、環境問題、権力闘争といった日本を風刺したものであったとも言えます。
まんがに若者達への啓発を含めるのは手塚作品の特徴であり、崇高な精神の表れであると思います。