この続編を書いたリプリーは良く頑張っていると思います。原作のエピソードを踏まえた展開は原作のファンにとってはありがたいところですし、まるで原作で続編のために伏線がはってあったように感じられる箇所もありました。
森瑤子の翻訳版を最初に読んでから洋書を読んだのですが、違いにびっくり!です。翻訳版、というよりは森瑤子の「創作」と言えると思います。もっともこの点については本人も翻訳する際の葛藤を認め、純粋な「翻訳」ではないことを述べてはいますが。細かいエピソードが翻訳では全く別のものに置き換わっていたりするので、「もう一つの続編」を読むつもりで翻訳と読み比べてはいかがでしょうか。
因みに続編のテレビ映画も見ましたが、星は一つもあげられない内容だったと思います(ストーリーも途中から全く別のものになっていましたし・・・一体いくつの「続編」ができてしまうのでしょう?)
そんなストーリーの続編を書くのに選ばれた南部出身の女性作家、
アレクサンドラ・リプリー氏はかなり健闘したとは思います。
スカーレットが自分のルーツを求めてアイルランドへ渡る
あたりは、発想としてはクリエイティブであると同時に
真っ当であったと思います。
しかし残念ながら、「風と共に去りぬ」のストーリーの激しさ、
精緻な描写には