主人公と作者の感性についていけない
★☆☆☆☆
私は9巻の内容分からそのちょっと先まで読んでいますのでその事を踏まえてレビューを書かせて頂きます。
私は漫画が好きです。
そして、漫画を描いている作者を尊敬します。
それはその人が漫画にこめた熱いメッセージや面白いものを提供したい!という気持ちが伝わってくるからです。
当初はそのような熱い漫画を作る裏側の話が読めるのかなと思っていました。
しかし、出てくるのは主人公たちの独りよがりな考え方とそれを不自然に持ち上げる周りの人間。
そして、主人公(作者)の考え方と合わない人間は相対的に貶められていくという構成。
見ててウンザリしました。
最終的に主人公がアンケートでライバルに勝てないから連載を辞めると言い出した時に、楽しみにしている読者の事はどうするという葛藤が最後まで出てこなかった時点で私はこの漫画に見切りをつけました。
「こいつら、本当に自分たちの事しか考えていないんだな」というがっかりした感想しか出てきませんでした。
どのような理由で漫画家になろうと、いかに売れるかしか考えていなかろうと、それは漫画家の自由です。
売れなければ商売にならない以上、売り上げやアンケートを重視するのは当然の話です。
しかし、読者のエゴとは分かっていますが、それでも、表現に対する熱い思いを持って欲しいし、楽しみにしている読者を大切にして欲しい。そう思います。
そのような情熱を全く感じる事が出来ない主人公、ひいては作者の感性についていけなかったので☆1とさせて頂きます。
漫画家志望のひとなら
★★★☆☆
楽しめるってかその気になるんじゃないんでしょうか。
編集部の人達は漫画家の人達をゴミを扱うように見るって本当でしょうか?
なんとなく気になった。
★★★★☆
書店でなんとなく気になったので
購入してみました。最初はデスノートの
コンビとは知りませんでした。
何も情報なく読みましたが、非常に
面白いと思いました。
マンガの奥深さも理解できそうです。
作者の意図を読み取る
★★★★☆
BAKUMANは、評価の分かれる作品です。
時間の経過を表せていないし、出番の回数的には主要キャラの一人、見吉のキャラも弱い。
なにより、主人公の恋愛が不自然。しかし、そんなものはこの作品の意図ではない。
夢を追う少年達のエネルギー
それを編集という規制を受けつつも、著者の経験と重ね合わせた現代の漫画界で表現してある。
「信頼し合えるパートナー」「恋愛」「努力」
少年漫画というものは、夢を見させてくれるものであるべきだと思っています。
それを、デスノートで著者コンビにハマった大人達が、自分達の視点で作品を評価するのはどうかと思います。
中高生達に、ファンタジーではない、リアルな夢を追うエネルギーを与えてくれる作品です。
エネルギーをくれた点では☆5つ、完成度としては☆3つ、間をとって☆4つです。
注:これは『漫画家漫画』ではありません
★☆☆☆☆
9巻でギブアップした者です。
アニメ化もされるそうなので新規に購入を検討される方も今後増えると予想されるため、参考までに書かせていただきます。
まず注意点ですが、本作をいわゆる『漫画家漫画』と思っていると痛い目に遭います!
もちろん主人公たちはマンガ家です。
しかし、例えば主人公が右向きの顔が描けずに苦労するとか、初の単行本が出版された際に書店で二人で抱き合って喜ぶだとか、初めてもらったファンレターを何回も読み返してはニヤニヤするだとかの描写は、本作では『一切』ありません。
当然のように上手いシナリオに上手い絵を描いて、当然のように新人賞を取って連載していきます。
もちろん下積み時代ばかり描いていても仕様がないので、その展開に異を唱えるものではありません。
しかしクリエイターが当然のように味わう苦悩や至福といったものを少しは描かないと、主人公たちに親近感を持てません。
また、例えばネカフェ等で本作のどれかの巻を選び、適当なページを開いてみてください。
その場面での、主人公たちの年齢(中学生なのか大学生なのか)は分かりますか?またその場面が春夏秋冬のいつか分かりますか?
まず無理でしょうね。この作品はそれほどまでに主人公たちの「生活感」や「季節感」を描けていない。
時たま申し訳程度に描かれる学校行事(それも入学式や卒業式のみ!!)や新年会で、ようやく時の流れが把握できる程度です。
つまり、主人公たちの成長を全く感じることができないわけです。年齢的にも、また漫画家的にも。
何も成長しない。乗り越えない。だって悩むのは読者アンケートの結果についてだけだから。
この、「読者アンケートの結果が展開を左右する」という仕組みがもうダメなんだと思います。
もちろんジャンプ連載陣の日々のお悩みはそれなんでしょうが、読者からすると、主人公たちがいくら頑張ろうが何しようが、アンケートで何位取るのかなんて予想できないわけです。
こうなると、もう読者はハラハラドキドキしようがありません。だから作者が敷いた展開のレールの上を、ベルトコンベアのように運ばれて読んでいくしかないわけです。何も感情移入できないまま、滔々と流れる時の中を、ひたすら台詞ばかり読まされて。
もうここまでジャンプ方式、集英社メソッドを押しつけようとするのなら、いっそもっと暴露漫画にすればよかったのに。実在の漫画家とか出まくりのね。でも前に出てくるのは編集ばかりです。すいません、編集長とかガモウの持論には興味ないですから。
私は気付くのが遅れてしまったのですが、これからシリーズを買おうとしている方は注意してください。
本作は『漫画家漫画』ではなく、『ジャンプ編集部漫画』(※ただしネタバレ少なめ)です。
暴露本としても無価値。漫画としても作者の立てた筋道を追わされるだけのつまらない作品。そんなシリーズです。