おっしゃる通り
★★★☆☆
書かれてる事は、全くごもっともで特に異論はない。
そこを前提にしたうえでの、なにかが知りたかったというのは
わがままでしょうか。
世の中の流れに取り残されていたことを自覚しました。
★★★★★
時代を先取りしたマーケティングに興味のある方にお勧めの一冊です。
消費者の欲求が多様化する現代で、通り一辺倒のCM、広告はもはや
広告費の無駄使いのようです。そして完全に消費者の立場でマーケティング
する時代になってきたようです。
知らない間に社会が変わっていたことにも気付かされました。
マブダチ>親友>友達と言う優先順位なんて初耳でした。核家族化が進んでいる
のだとばかり思っていましたが、実は単身世帯数の方が上回っていたんですね。
そんな複雑極まりない現代でマーケティングをする人は大変です。消費者の
生活を徹底的に尊重したマーケティングが一つの解として挙げられていますが、
路地裏の汚いラーメン屋でも、うまければ今でも長蛇の列ができることを考えると、
消費者優先のマーケティングの進化が本当に必要なのか、疑問が残りました。
とても考えさせられた一冊でした。
仮想世界と現実世界で、個人が多様なシンボル化する姿をとらえる
★★★★★
「今の仮想・現実世界のコミュニティと個人像をうまくとらまえた名著だ」
これが読んだ直後の感想です。しかし、時間が経過するにつれて、
これだけの「言葉」と紙面を費やしても、どうもプロシューマたる
現代社会人の肖像が、はっきりとは見えてこない。そのもどかしさ。
「大衆→分衆→網衆」「タグ化」「スルー」「(ブログなどを書き)
(情報を発信するというよりむしろ)そっと置いておく」「スルーする」
「シェア」「コラボする」「気付かない」「見切る」「ほっておく」
「with C」「To C」「エンゲージメント」「インサイト」・・そして
「自分ごとだと、スルーしないできちんと」受け止めていく。
本書で使われる、消費者の側面を個人でも固まりでもとらえようという
苦心の試みの一部です。これだけの概念と言葉と枠組みを駆使しても
なかなか具体的な、古い時代でいうところの、平均的生活人というイメージ
が湧いてこないことによる、複雑性の塊の世界観が浮き彫りになっています。
基本的には、広告やマーケティング、同時にマーケッター、アドマンを想定
読者とした書き方にはなっていますが、しかし、本筋は、微細に細分化される
と同時に、変幻自在な阿修羅のような複数の顔を同時に世界に見せる現代人、
現代コミュニティを一気につかみあげて理解する、そんな大胆な試みの書でも
あります。
抽象化し、ビット化する生活人像を知るために一読をお薦めします。
「エバンジェリスト」を意識した「個客」マーケティング
★★★★☆
最近、消費行動から情報収集する形も大きく変化している。
巷では、勉強会や交流会などのコミュニティーが活況であるが、
その答えが、本書にある「自分ごと」である。
「こういうのを待っていた」といった自分にふさわしいものを
自分で選択し参加していく時代になっている。
検索され、自分に合うかどうか判断し、周囲に聴き、購入し、それをシェア
するという最近の消費行動の最後の「伝道者」をおさえる事が大事である。
企業としての今後の戦略に、非常に参考になる1冊です。
<この本を読もうと思った経緯>
マーケティング本を読む一貫
40年前の既視感…
★★☆☆☆
「自分ごと」というキーワードに惹かれて購入したのですが、「突っ込み」「エンゲージメント」「インサイト」「装置」といった用語からは、マーケット・ソリューションは出てきてないのではないでしょうか。
副題にある「情報がスルーされる時代」というのは、『価値の多元化・相対化と情報洪水の真っ只中』のことであり、タグについては、『ぼくたちが処理できる情報にも許容量があることはいうまでもない』ことから、『現代においては、人間とそのかたちづくるすべてを画一的に○×的「要約」して理解しようとする方法が、結局は社会全体に浸透し人間を支配するようになる』と、昭和46年時点で庄司薫が『狼なんかこわくない』で指摘しています。