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夜盗 (角川文庫)

価格: ¥620
カテゴリ: 文庫
ブランド: 角川書店
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複雑な恋愛小説 ★★★★☆
物語は高級住宅地の外国人宅を狙った窃盗事件から始まる。単なる窃盗事件ならば面白くも何ともないが、その事件の捜査を担当する刑事とやがて正体が明らかになる容疑者との間に生まれる切ない恋愛が、読み手の心を揺さぶります。
また、登場人物の背景や戦後の復興時期の状況等がつぶさに描かれていて、作品の奥の深さを感じます。元々音楽業界で作詞家としての輝かしい実績のある「なかにし礼」が書いた小説ですが、決して文芸臭さを感じさせず、大衆の心を捉えた作品に仕上がっています。
ただ残念なのは、児童養護施設で働くマリアの台詞が、十代の頃とその30年後の時とが同じ調子であること、また、マリアの手紙が手紙としてはあまりにも長文であり、内容が手紙っぽくないことです。この辺は以後の作品で改めて貰いたいと思う。
切ない恋愛物語 ★★★★★
同じ養護施設で育った、柏田とマリア。
その人生の複雑さ、そして刑事と容疑者としての間柄から、惹かれつつも素直になれない二人。
定年前に、柏田はマリアの秘密を、そして事件を解決することができるのか…。

戦争という傷が作った人生の始まり、二人の関係が切ないです。
自分の人生の秘密を柏田に手紙で明かすマリアが悲しく、また孤児として育った二人の、そして同じく孤児であり障害者である洋の、マリアに対する優しさ逞しさにも、感心します。

悲しい恋愛小説 ★★★★★
男女のもつれた恋愛を細やかに描いた恋愛小説。

現役最後の事件として、外国人宅窃盗犯逮捕に執念を燃やす刑事の柏田。
恵まれない子供たちのために養護施設を営むマリア。
孤児院でともに育った二人は恋をし、そこから複雑な現実が交差し始めます

そしてマリアの胸の奥底に沈む秘密までもを明るみに出していきます。どこか哀しく切ない恋愛小説です。