新章の始まり
★★★★☆
前作でオルバのすり替わりも終わり、今巻からは傭兵として新たなスタート。メフィウス国のビリーナ、イネーリなどの女性陣は登場せず、代わりにマリレーヌという皇女を中心に物語は紡がれる。
相変わらずの高い描写力ですらすらと読める。本筋自体はまさに王道といった感じだが、二転三転する戦局や練りこまれたプロットは起伏に富んでいて面白い。
そして何よりオルバがかっこいい。主役級の活躍をしているのに、あくまで縁の下の力持ちを演じ続ける。その姿がもどかしくもあり美しい。惚れちゃいそう。
とにかく次巻の発売日が待ち遠しくてたまらない。というのも今巻、最初にも述べたがヒロインであるビリーナちゃんが一切登場しない。これだけが不満だった。4巻の終盤で涙にくれるビリーナちゃんのその後を見たかったし、ぶちぎれたイネーリちゃんもどうなったのか気になる。6巻では彼女ら二人の再登場を望みます。