山羊脚殿下の異名を持つ、女王グラシュ。

彼女が統治するグラシュティア城に、とつぜん大食らいの化け物が現れた。
城の住人たちは武器を手に、食料をむさぼる化け物に立ち向かう。

時を同じくして、近隣国エルテロスから、白装束の魔女アイラと護衛のデルドラが訪れた。
アイラは不思議な力で化け物と戦うが…。

竜に守護された神殿、城の地下通路に眠る秘密、そして千年前の悲劇の記憶。
謎の断片が、やがてひとつの真実に集束する。

殿下の側近トーヤを中心に、さまざまな人物が入り乱れて物語を織りなす、長編ファンタジー小説。