ことばの本質にせまる科学的な方法について優しく語る
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ことばというのは、一部の学者だけによって作られるのではなく、多くの名もない人々によって形成されているものである。
ある言語表現や文法が正しいか、自然であるかというのは、究極的には、実際にどのように使われているのかによって決定されなければならない。もちろん、研究者の「勘」や「経験」も十分に意味があるものだが、少なくとも英語や日本語といった母語話者の多い言語について科学的になんらかの言説を行うのであれば、ヤフーやグーグルでその表現や文法が使われているか確認する程度のことは今日求められていると言えよう。
本書は「コーパス」について、非常に分かりやすくその意義や使い方から解説して英語教育に資するものであり、研究者・教員のみならず、学生など多くの人に勧められる。
品詞の使い方や関係代名詞の選び方など、話題・トピックもなかなか侮れないものが多い。