とにかく、ﾏｲｹﾙ･ｼｪﾝｶｰのｷﾞﾀｰﾌﾟﾚｲが素晴らしい。ﾌﾗｲﾝｸﾞVの美音、心をくすぐる手ぐせ、組立てられたﾘﾌの輝き、これらが渾然一体となって鬼神のごときｿﾛﾌﾟﾚｲの嵐が押し寄せる。しかもﾗｲｳﾞのﾌﾞｰﾄにもかかわらず、その掛値無しのﾌﾟﾚｲの水準の高さは凄まじい。

それだけに、ﾏｲｹﾙをｻﾎﾟｰﾄするﾒﾝﾊﾞｰがほとんどついてゆけていないのが口惜しい。水準にあるのはｺｰｼﾞｰ･ﾊﾟｳｴﾙだけ。特にどう贔屓目に見てもｹﾞｲﾘｰ･ﾊﾞｰﾃﾞﾝの歌は・・・。図らずもそれを暴露しているのが、DVDのﾗｽﾄにおけるｸﾗｳｽ･ﾏｲﾈの飛び入り。彼が歌い出した瞬間ｽﾃｰｼﾞ全体が一変する。思わず「上手いワ」と呟いてしまい、ﾌﾛﾝﾄﾏﾝの存在の大きさというのをつくづく感じる（涙）。なぜﾏｲｹﾙが世界の頂点に立てなかったのか・・・

いやそれも含めてMSGを愛してきたﾌｧﾝにとっては、これは本当に感涙モノのBOXであることは間違いない（特にｹﾞｲﾘｰの歌は涙ぐましい）。安いうちに買って大正解。

ファンなら買って損をしない作品です。個人的にはおまけのDVD目当てだったのですが、短縮版LDと
完全版ブートを所有している自分としては、完全版で高画質＆高音質の本DVDは感動もの。もちろんCDの出来もいいです。
欲をいえば（このパターンが多いな）81年の大阪公演は選曲の変わらない昼・夜公演は夜の部だけ収録
してもらって、あと1枚は84年1月の日本公演を収録してほしかったし、DVDもブートで有名なコージーを含む編成での
ROCK PALAST '81と悪名高きレイ・ケネディを含む編成の（個人的にはみなさんがいうほど下手ではないと思うんですが。アクションはひどいですが）
SUPER ROCK '84の映像を高画質＆高音質で収録して初期ＭＳＧの音とビジュアルのヒストリー作品にしてくれたら完璧だったな。
でも、まあだからといってこの作品の価値は下がりませんけど。

昔はVHSで確か2万近い値段で売られてました。当時の中坊には高値でしたが、いつの世にもグレーな世界がありまして3千円位でダビングされたものを後生大事にしてました。 当然低画質、音はモノラルでしたが宝物でした。 がしかし!晴天の霹靂! 何ですか、このセットは?おまけのようなDVD!
即買い&鑑賞。 泣きました・・。こんなにクリアだったんだ画像及び音・・。 最高です(T_T)墓場まで持って行きます。 ちなみに冒頭のマイケルの肉声はカットされてます。おかげでダビングテープも永久保存になりました。 ファンなら買うべし!

　マイケルが全盛期だった８０年〜８２年の熱いステージを収めたCD４枚と、既発ライブビデオのDVD化１枚の、計５枚組ＢＯＸ。
　マイケルの神憑り的なプレイを「生」で、しかもこれだけまとめて収めた点に、この商品の価値があります。
　「むせび泣きフライングＶ」の嵐です。スタジオプレイの比ではありません。一発勝負のライブだからこその緊張感と瞬発力で、「泣き」に一層の凄みを感じます。
　ゲイリー・バーデンは、期待通りの「下手うま」ぶり。「MAD AXMAN」のサビでは、「お約束」の「声裏返り」。DISC４の「ROCK YOU TO THE GROUND」（グラハム・ボネットの持ち歌）に至っては、もはや「素人のカラオケ」状態。かなりイタいです。なのになぜか、座りが良く聞こえてしまうのがフシギです。
　そんなゲイリーのヴォーカルも、見方を変えれば「編集なし」の証拠。実況録音盤。歴史の記録。本当のライブ。そう考えれば文句も出ない。バンド全体のプレイに、それくらいの凄みがあります。

　なぜマイケルが「神」と呼ばれていたのか？そしてなぜ、今はそう呼ばれないのか？これを聴けば得心がいきます。

　発売日延期延期で、ようやく到着しました。
　某レコード店では９０００円台の値段がついていたのでアマゾン価格はお買い得です。
”オフィシャル”と名が付くだけあって、音質は良いです。
（同じような構成の「ＴＨＥ　ＭＡＤ　ＡＸＥＭＡＮ　ＬＩＶＥ」はブートそのものの音質でしたが。。。）
ゲイリーも高音がキツイですが、まだ聞ける範囲です。
ちなみにディスク１〜３がコージー。ＤＶＤは既発ライブ「ロック・ウィル・ネバー・ダイ」の映像版。
　全盛期のマイケルのギター、まさに泣いてます。。。