「秘密」はもっていいのですよと、わかるように描かれています。そこがいいですね。
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人は、特に近代以降は、自分という輪郭を必死に作って生きているのですが(キャラ立てを気にする昨今は特に)、そのための要素として「秘密」は欠かせません。でも「秘密」は輪郭を作ってはくれますが、本質的には「隠す」行為ですので、何を「秘密」にするかで、輪郭が変わってしまいます。ですから個々人が立脚するモラルが重要になってきます。そのために必要なリテラシーとは何か?
この絵本は「秘密」に関するリテラシーを扱っています。
といってもお堅い絵本ではありません。
主人公のサラはママの大切な真珠のネックレスをバラバラにしてしまいます。怒られないかと、サラはそれを隠します。と、「ないしょオバケ」が現れるようになり・・。
「秘密」はいけないとかの脅しではありません。むしろ「秘密」はもっていいのですよと、わかるように描かれています。そこがいいですね。(ひこ・田中)
いいお話です
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小学2年の娘の夏休みの宿題の読書感想文の為に購入。お話の中に入り安く、すぐ読み終わり、早速、読書感想文を書きました。読み終わってから、「おとうちゃんや、おかあちゃんに内緒のことある?」と娘に尋ねたら、「あるよ」とのこと。親に隠れて、つまみ食いをしたと告白されました。子供の心の葛藤が素敵に描かれている、そんな本です。去年の読書感想文では、某市のコンクールで佳作に入賞し、大きな賞状を頂きました。今年も賞に入賞出来ると、子供のこれからの自信に繋がると思います。ちなみに、去年は、しっぱいにかんぱいを読みました。この本も素敵な本です。課題図書に選ばれる本は、どれもみんな素敵な本で、毎年、どれにしようか悩んでしまいます。去年は母の独断で決めましたが、今年は娘の意向で、いじわるなないしょオバケ、何故選んだかきいてみると、オバケがきらいだからとの事です。いい本に出会いました。
ほんとうの ことを いえない なやみが オバケ に なっていく
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ほんとうの ことを いえない なやみが オバケ に なっていく
さいごに ほんとうの ことを いえたら オバケ が きえていった。
しろい おばけが たくさん でてくる
おばけ と いっても みている ひとには こわくない
うそを ついている という おもいが こわさに なっていく
まよい なやみ おもいきり
ないしょ は なしね
かぞくには ほんとうのことを いいましょう
こんな事が本当に起こったら、世の中おばけだらけ!
★★★★☆
誤っておかあさんの首飾りを壊してしまった女の子。
本当のことを言いたくても、言い出せない気持ちが
おばけという形になって、彼女の口から登場します。
ウソや隠し事を「おばけ」という姿で表したところが
とても絵本的です。このおばけ、けっこうカワイイのですが、
当の女の子にとっては、悩みのタネ。どんどん増殖しはじめて…
ソフトなタッチの絵柄も好感のもてるオランダ発の作品。
子どもの心をユーモラスに視覚化した絵本では、小学4年生の作になる
「タラがだいはっせいしたら/北島 光茂 (著), 大橋 重信 (絵) 」
もおすすめします。