だから、日本人は「戦争」を選んだ (オークラNEXT新書)
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虚無と退廃の太宰治すら歓喜したあの戦争
なぜ日本国民は対米開戦を支持したのか?
・あまりに異常だったナチス・ドイツの犯罪
・みずから選択した大東亜戦争
・世界侵略を正当化した人種差別思想
・奴隷貿易と無縁ではなかった日本
・「植民地にされる」とはどういうことか
・日本が求めた、欧米列強と対等の名誉ある地位
・人種差別撤廃の理想を世界に問うた日本
・日本人はアメリカの大義しか知らない
昭和十六年十二月八日、日本はハワイ真珠湾とマレー半島米英軍との先端を開いた。彼我のGDP差はおよそ七倍、いかにも無謀な戦争であった。
四年の敢闘も虚しく日本は敗北。明治維新以来営々と築き上げた海外領土、栄光の歴史を誇った陸海軍は消え去った。国土は焦土と化し、軍民あわせて三百万人以上が死んだ。大日本帝国は全てを失い、アメリカの指導の下、平和国家日本が再建された。
これが、我々日本人の子供たちが学校で習う「太平洋戦争」の歴史的評価だ。理由もなく無謀な戦争に突入したのでは、日本人は愚かであったというより他ない。
ここで著者は問題を提起する。あの戦争を「愚かな戦争」と総括するのは簡単だ。しかし、負けるとわかっていてもなお、戦いに突き進んだ祖父たちの心に思いを馳せることこそ、子孫にしかできない子孫の責務ではないか。