いとしの小さな殺人鬼
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「僕のこの感情は、許されるものじゃない。だって、彼女はまだ小さな少女だから」
造形師、寺西巧。彼が今携わっている仕事は、人間によく似たロボット、いわゆる「アンドロイド」を製作するプロジェクトだった。
ある夏の日、夜の帰り道で豪雨にさらされた寺西巧は、自宅方面行きのバス停で一人の少女と出会う。少女の名は湊春美。雨に濡れ、呆然とする湊に、寺西は強烈に惹かれていく。
だが、寺西は、湊のシャツに謎の赤いシミがあることに気づく。それはどうやら、湊が浴びた、返り血であるらしかった。