【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:日高 建男 画 京極 夏彦 原作 出版社名:リイド社 シリーズ名:SPコミックス 発行年月:2008年03月 関連キーワード:コウセツ ヒヤクモノガタリ 1 ヒヤク モノガタリ エスピ- コミツクス SP 50439-67 こうせつ ひやくものがたり 1 ひやく ものがたり えすぴ- こみつくす SP 50439-67、 リイドシヤ 8950 りいどしや 8950、 リイドシヤ 8950 りいどしや 8950
吹いた
★★★★☆
百鬼夜行シリーズは小説で読んだのですが、なにぶんページ数の多さに読書慣れしていない私は苦労しました。(内容はかなり面白いです)
と、いうことで著者の他の作品にも興味があった私は手軽に楽しめそうなコミック作品を通販で買うことにしました。
で、届いた品物を見た第一声が「コミックも分厚いんかい!」でした(笑)
それがこのコミックです。さすがに吹きました。読みましたけどね。面白かったですよ。分厚かったけど。
ちなみに京極堂は登場しませんのであしからず。
あと、コミックなので絵のデザインは好みによると思います。
御行奉為
★★★★★
◆第一話「小豆洗い」
越後の難所・枝折峠。
旅の僧・円海は、雨宿りの小屋で奇妙な一行と出会う。
その中のおぎんという女が百物語として語った、
山猫に化かされる哀れな花嫁の話に、
なぜか平静ではいられない円海は…。
〈京極堂〉シリーズが、謎を妖怪と名付けて祓い落とす、という趣向
であるのに対し、本シリーズは、その完全な裏返しとなっています。
真っ当な手段では対抗できない世の悪に対し、妖怪という神秘を
演出することで裁きを与え「怪異(≒完全犯罪)」を創造していきます。
◆第三話「白蔵主」
甲斐の国、夢山。
狐釣りの弥作は、普賢和尚という僧に殺生の罪を
戒められ、猟師を辞めたことをおぎんに告白する。
しかし本当は、人には言えない、
忌まわしい事情を抱えていた…。
狐の妖かし「白蔵主」に重ねられていく人々の思惑と欲望―。
「弥勒三千」と嘯く又市が、結末で思わず漏らす倫理観にも注目です。
本当に怖いのは生きている人間
★★★★★
原作が未読だったのですが、分厚い内容にひかれて購入しました。
話は唐突に展開され、読む人間がやや混乱を覚えつつも進めて行くと、
一気に散らばった謎が収束されていくという、面白い進行になって
います。
そのため、2話目3話目は理屈がわかって、苦痛に感じることなく
読めました。
この物語が教えているのは妖怪・もののけの怖さではなく、生きて
いる人間が一番怖いということ。
それをテーマにした作品は多いですが、もののけを悪用しようとする
人間をこらしめたり、もののけを利用して復讐したりと、一味違った
内容にしているところはさすがだと思いました。
そういう意味で「生きている人間が一番怖い」のでしょう。
キャラクターも実にクセのある人間たちばかりで魅力にあふれています。
又市さんのコロコロ変わる表情はとても面白かったです。
(第2話の野鉄砲にて)
絵も内容にそったものだと思いますし、これは思い切って買って
よかったなぁと思いました。
ちなみにカバーはトレーシングペーパーで、面白い作りになって
いると思います。
厚さの割に価格が高くないのもいいと思いました。
京極作品と言えば京極堂シリーズしか読んだことのない自分ですが、
これは原作も面白そうですね。