前作までは一般的な鉄道を扱っていたが、今作でピックアップしたのは、一般自動車などと混在走行する「路面電車」。通常の鉄道とはひと味違ったのんびりとしたものだが、周囲の交通量の変化やアクシデントなど、路面電車ならではの新鮮なテクニックが要求される。そのため、今までのシリーズ作品にはなかった、新しいゲーム性を味わえるのが大きな特徴だ。その一例が、空気ブレーキ弁独特の操作感覚による「停車する楽しさや難しさ」。
そのほか、乗客が乗降する際の扉の開閉操作や手動操作によるアナウンスができ、路面電車独特のゲームシステムが楽しめる。収録路線は、伊予鉄道(愛媛県)、江ノ島電鉄(神奈川県)、京福電気鉄道(京都府)、函館市交通局(北海道)の4路線。季節、時間の変化によるグラフィック描写もあり、「旅情編」のサブタイトルに恥じないのどかな雰囲気と、「電車でGO!」シリーズの新たなおもしろさを味わうことができる。(松崎 豊)