紅いチョウチョの飛んだ夏
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「きょう、僕らは新しい遊びを発明した」
少年の前にひらけたのは、少女とのぬるい快楽の日々だ。
アイスクリームを舐めるような優しい感覚にさそわれ、「僕」と金森ハルコは平和な喜びに埋没していく。ひりつくような愛ではない。そんなものは知りもしないけれど。心の傷を埋めるためでもない。相変わらず世界は僕を孤独にするけれど。
それは、ただそこに僕がいて彼女がいること。とても自然な道を歩いてたどり着いた場所だった。不足も過剰も何もない、真っ白な夏の光を浴びたパーフェクトな世界。
部屋に引きこもって奇妙なひとり遊びを続ける姉、恥ずかしさのあまり女の前で服を脱げない男、そして突如家に届けられた段ボールいっぱいのエロ本!
生きた物語は射精寸前のごとく高ぶり、加速していく。やがてオルガズムと破局が待ち受けていたとしても、もう止まらない!
爆発的青春小説第二弾。自己主張もメッセージも思想もイデオローグもただただ虚しく響くこの時代に、エロは燦然と輝く!