この人が好きなひとは、自分はひょっとして説得されたい人、信じ込みたい人、子分肌の人なんじゃないかと、読みながら自分を省みた方がいいです。
わたくしも面白かったです、ので、読みながら眉がツバでベタベタになりました。(笑い)
前半は「どうだ、オレはこんなことも知っているんだぞ」という鼻につく部分があるが、後半に進むに従って独自の見識でグイグイ読ませる。一気に読ませる迫力はさすが。
と同時に学生としては「これでいいのか日本!」という思いを新たにする。本から筆者の憂国の情が伝わってくる。特に学生に呼んで欲しい書だ。
著者の視点は、物事の裏側を見ようとすることによって、新聞やTVニュースで流されている事件の本質を考えるきっかけになる。
公共事業の20%が政治家に還流する。経済浮揚効果といいつつ、自分の懐を暖めるのが公共事業の本質。
中坊公平についての批判も的を得ていると思う。逆に権力に潰されたオウムの国選弁護人の安田弁護士への弁護。
誰もが金に目がくらんで、今の日本は醜く裏社会そのものが表で公然と行われるほど腐ってしまった。
ふやけた日本人にピリッとした刺激を与えるという意味で今後とも著者の作品に期待する。