新しい自然免疫学 -免疫システムの真の主役 (知りたい!サイエンス)
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免疫システムは、「獲得免疫」系と「自然免疫」系に大きく分類することができます。侵入してきた病原体(抗原)に応じた武器(抗体)をつくり、次にその病原体がきたときに備えるしくみを「獲得免疫」、一方、マクロファージや樹状細胞などが病原体をのみこむ(たべる)しくみを、「自然免疫」と呼びます。20世紀の免疫学の主流は「獲得免疫」にあり、原始的とされていた「自然免疫」の研究はほぼ頭打ちとなっていました。しかしここ数年でその状況を覆した研究者がいます。それが審良静男です。本書は審良静男らの実績、研究にフォーカスしながら、現在にいたるまでの免疫学の歴史とともに、新たなる自然免疫システムについての考え方を解説していきます。