「働き方」を変えれば幸せになれる? (平成日本若者論史 7)
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ある論者は若年層が積極的に「海外に出る」ことを煽る一方で、
ある論者はデフレ時代の新しい生き方として「シェア」などの生き方を奨める。
そのような若年層向け自己啓発言説は、現代の若者擁護論に見られる
経済や社会に対するニヒリズムに基づいています。
そのような若者論がなぜ成立してきたのかを追っていきます。
【目次】
まえがき
第1章 「海外に出よ」系の言説を読む――田村耕太郎と谷本真由美を中心に
1.1 はじめに
1.2 「グローバル」を演出するための「アイドル」
1.3 「ブラック企業」の経営者はなぜ若者論を語るのか
1.4 まとめ――ニヒリズムの帝国
第2章 「降りる生き方」の罠――「新しい時代の正義」の何が危ういのか
2.1 はじめに
2.2 現代の「降りる」生き方の流れ
2.3 現代の若者論との関係性
2.4 まとめ――グローバル化と「降りる」生き方の間で
第3章 若者の「新しい幸せ」論の虚妄――古市憲寿試論
3.1 はじめに
3.2 「豊かさの中の欠乏」から「欠乏の中の豊かさ」、あるいは「リアル」から「ニヒル」
3.3 現代の若者論の「完成形」としての古市憲寿
3.4 まとめ――中間の喪失
第4章 まとめ――デフレ時代のカーニバル
4.1 「僕たち」とは誰か
4.2 まずはマクロ経済の重要性を認識せよ
おまけ:「U-25サバイバルマニュアル」が描く「新・仕事人間」――その病理と時代背景
EX.1 ラインナップと著者
EX.2 社会を変えるな、自分を変えろ?
EX.3 若者論壇・政府・財界合作の「新・仕事人間」