フランス革命の精神を描き切った大河小説
★★★★★
ヴィクトル・ユゴーの作は「レ・ミゼラブル」しか知りませんでした。
本作はフランス革命をテーマとした「九三年」タイトルは1793年を示しており、
4年前の1789年に始まったフランス大革命が頂点に達した年です。
本書では「全ヨーロッパがフランスに闘いをいどんだ年、全フランスがパリに闘いをいどんだ年」として記されています。
日本で言うなら,明治維新を書いた小説ということにでもなるのでしょうが、日本の場合、
西郷、勝,龍馬,新選組と個人に寄せて書く事が多く,維新全体を書こうとした作家がいないのは不思議なことですね。