ミクロ計量経済の教科書の中で最も幅広いトピックを扱っている点で評価できる。
しかし、基本的に式と引用文献の羅列といった形で、式の導出や背景などの説明が明確でなく、結局きちんと理解するためには原論文をたどって読まざるを得ない。
特にFurther Topicの24章以降にその傾向が強い。

計量経済の研究者を目指すならば、多少トピックは限定されるが、Wooldridgeを読むことを勧める。応用研究を目指すものにとっても、同じ目的で提案された複数の手法のどれを利用するべきかの指針を与えているわけではないので、あまり役に立たないのではないか？