またキミを好きになる
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なくもの実験的小説第一弾。
本原和也は食肉加工場で鶏の毛をむしる作業にいそしむ派遣社員である。
彼の職場と家の近くのO県佐内町(架空の街)で、深夜にコンビニ強盗殺人事件が起こった。本原は心配して新妻の美香を気遣うが、美香は「本原よりスイーツ」の立場を崩さないマイペースで冷淡な女である。
コンビニ強盗の犯人は磯部正悟。
不幸な生い立ちを持ち、一週間前に下請けの日雇いを解雇されてからは、ホームレス生活を続けていた。
絶望的な孤独。
想像を絶する空腹。
それに耐えかね、「人間が憎い」と磯部は犯行に及んだ。
その磯部の公判の裁判員に本原は選ばれる。
公判が進むにつれ、「第三者」「殺された側」「殺した側」、それぞれの立場が明らかになる。
果たして罪に対する償いとは何なのか?
それを巡りながら、三者の視点が交錯し迷走する、死刑制度への一つの問題提起。
※本作は「一括版」です。「上下巻版」と内容は同一ですので、二重ダウンロードにくれぐれもご注意ください。
著者なくもプロフィール
早稲田大学第一文学部フランス文学専修卒業
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