おれの熱い穴
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「今度、うちに遊びにくるか」
彼は照れくさそうに笑ってうんうんうなずいた。いかにももてそうで、もてすぎて嫌な奴になっていそうなタイプなのに、こんなに素直で、かわいい奴なのか。
おれは彼の耳元に顔を寄せて聞いた。
「おい、ほんとにおれなんかでいいのか?」
すると彼もおれの耳元で言い返した。
「すげえかわいいスよ」
「はあ? なに言ってんだお前?」
「さっき、指入れた時の顔」
「え?」
「恥ずかしそうに顔赤くしてるとこが最高にかわいかった」
「ば、ばか、マイッタな……」
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淫乱旅館で出会った二十一の祐介と三十五歳のおれ。長く付き合えそうな、いい雰囲気の二人だが、若い祐介はどんな場所ででもおれに指を入れてくる……。
初出『バディ』。短編読み切り。年の差カップルもの。