太陽の世界 10 黄金の湖 太陽の世界シリーズ (角川文庫)
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諸制度も整い、都市として発達しはじめたラ・ムーに、一組の男女が訪れてきた。牧人の領域から来た武人のトブレと、妻のミルだった。ラ・ムーの少年達の教師としてまねかれたのだ。図抜けた武術の使い手のトブレは、またたく間に、ラ・ムーの人々の信望を得ていった。ところが、トブレの命をつけ狙う、カオ族の三人の男が現われたのだ。彼等はトブレを討ち果たし、武人の長の位置を奪おうとしているのだ。たとえ、卑劣な手段を用いても――。変化の時代をむかえ、ラ・ムーにも、さまざまな風が吹き荒れていった。