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国体論及び純正社会主義 常葉文庫

価格: ¥0
カテゴリ: Kindle版
ブランド: 常葉書房
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内容紹介
明治39年に北一輝(当時は北輝次郎)が自費出版した最初の著書。明治維新を革命として「維新革命の本義は実に民主主義にあり」と論じた。
常葉文庫第一弾。
著者紹介

北一輝
1883年~1937年。日本の思想家、国家社会主義者。陸軍青年将校に影響を与えた。
二・二六事件の首謀者として刑死。

解説 平山 洋

見出し


第一編 社会主義の経済的正義

第 一 章

いわゆる社会の秩序と国家の安寧幸福--政府の迫害と学者の讒誣--貧困の原因--機械の発明--機械工業の結果にあらず--経済的貴族国--経済的勢力と政治的勢力--人格なき経済物--奴隷制度--個人主義の旧派経済学--個人主義の発展と歴史の進化--個人主義経済学の革命的任務--スミス当時の貴族国経済組織--経済界の民約論--個人主義の反逆者--階級に阻害されたる自由競争--機械と云う封建城廓--自由競争の二分類--機械中心問題の社会的諸科学--個人主義は革命に至る--個人主義の論理的帰結--官許無政府党員--いわゆる社会主義者に混ぜる個人主義者

第 二 章

経済的貴族国の歴史的考察--個人的労働時代の勤倹貯蓄--マルクスの価格論の誤謬--『大日本史』と『資本論』--資本は略奪の蓄積なり--経済的土豪--資本家発達の歴史--日本の土地兼併は資本の侵略なり--産業革命の日本--賃金奴隷間の餓鬼道的競争--経済的群雄の元亀・天正--恐慌--企業家のいわゆる『自己の責任』--恐慌を負担するものは全社会なり--経済的元亀・天正はトラストの経済的封建制度に至る--トラストの物価低落は経済的兵火なきが故に事実なり--トラストの苛斂誅求は封建なるが故にまた事実なり--封建時代の百姓一揆とトラストに対するストライキ--売買関係の私法にあらず公法の統治関係となる--経済的封建制度は経済史の完結にあらず--革命の発火点は権利思想の変遷にあり--社会主義は権利論によって立つ--個人主義の略奪せる所有権神聖の金冠--権利思想の変遷--腕力は所有権を確定すと伝える占有説の古代思想--占有の国王貴族を転覆せる労働説--社会主義は社会の所有権神聖を主張す--資本家の機械占有と往年の奴隷占有--機械は死せる祖先の霊魂が子孫の慈愛のために労働す--リカードの不備の点と地代則の説明--地代は人口増加の結果なり--都会地の地代は社会文明の賜なり--無数の土地所有権弁護論--薄弱なる加工説--個人主義時代の独断的権利論--個人主義の権利の理想は形式において似たるも社会主義と混同すべからず--個人主義の法理学はまたその経済学の如く現社会の弁護にあらず--権利とは社会生存の目的に適合する社会関係の規定なり--社会の利益すなわち権利にして正義なり

第 三 章

社会の権利すなわち社会の利益--経済的戦国の軍隊的労働組織と経済的公民国家のそれ--今日の公民国家の軍隊と社会主義の労働軍--経済史の大々的革命--社会主義に対する無数の非難を先ず現社会に提出せよ--人類の歴史は経済的貴族国に止まるか--社会主義の国旗を濫用せる国際法違反の国家社会主義あるいは講壇社会主義--『社会経済学』と『最新経済論』--国家社会主義は学界における社会主義当面の敵なり--金井博士の社会主義評--氏は社会主義を解して略奪階級の地位を転換する者とす--氏は資本と資本家とを混同す--氏は資本の説明と権利論につきて無学なり--田島博士と金井博士の人性の解釈よりする非難--人性の解釈において新旧経済学の五十歩百歩--旧派経済学と共に新派は公共心を解せず--社会主義時代の公共心による経済的活動--有機的活動の生理的要求--有機的休息と今日の怠惰--将来の快楽または精神的快楽の動機なし--労働は今日神聖に非ず--神聖の意義--労働を忌避するは自由民たらんとの権利思想なり--国家社会主義は労働を忌避せしむ--今日の貨幣は人生そのものの価格を代表す--貨幣の媒介なき地位と名誉とに対する利己心の経済的活動--万人平等の分配は権力濫用の経済的懸隔なからしむると共に個性発展の障害なからしめんが為めなり--田島博士の独断的不平等論--社会主義は個性の不平等を認め分配は不平等となる--金井博士は平等に分配される購買力と云うことを享楽及び欲望の絶対的平等と誤まる--独断的平等論と独断的不平等論--不平等の正義なりし時代と平等の正義なるべき時代--田島博士の不平等論は自殺論法なり--平等観発展と歴史の意義--独断的平等論の逆進的批判と独断的不平等論の粘着的弁護--元来よりの平等に非ずまた元来よりの不平等に非ず--社会主義の自由平等論の真意義--『社会問題解釈法』と憐れむべしき一記者--田島博士の経済的貴族国の弁護論--氏は君主国をかえって共和国と云う--賃金基金説の誤謬とラサールの賃金の鉄則--労働者は生産物の分配を予め受けると云う新派の驚くべき空論--氏は企業的才能と利益の主体たる企業家とを同一視す--氏の外国貿易よりす非難--氏の処のいわゆる強大なる専制国--君主の目的と利益との為めに国家が手段として存する専制国に比すべき今日の資本家制度--田島博士のいわゆる微弱なる共和国、金井博士のいわゆる生産の減退--社会主義と偏局的社会主義--今日のいわゆる官吏と社会主義時代の監督者--ドイツにおいて社会民主主義と云う理由--官吏専制の生産は国家社会主義そのものなり--生産を減退すと云う非難の起る理由--社会主義は分配論に重きを置かず--今日の分配的眼光と共産時代--個人的分配の理論的不能--分配は生産に伴う--円満なる理想としての共産主義--清貧の平分にあらず上層を引き下げるに非ず--社会主義は大生産によってのみ実現さる--トラストの資本家のみの合同を更に全社会の合同となす--トラストの浪費なき大トラスト--生産権が個人の財産権たる今日と売官制度--小企業家と小資本家のなお存在し得べしと云う事実とトラストが社会主義に至ると云う事実とは別問題なり--鵺的社会主義と純正社会主義

第二編 社会主義の倫理的理想

第 四 章

個人主義の犯罪観--先天的犯罪者の多くも祖先の社会的境遇の遺伝なり--生活の欲望と下層階級の犯罪--犯罪者の多くは家庭における道徳家たらんが為めなり--カルカッタの獄に繋がれたる貧民階級--緊急奴隷権と個人主義の刑法学の矛盾--高尚なる生活の欲望と上層階級の犯罪--高尚と云う文字の内容は今日黄金を以て充塞せらる--講壇社会主義の犯罪観--樋口勘次郎氏の犯罪不滅論--犯罪は病的現象に非ず--社会良心--進歩の先駆者と犯罪者--生体の根本的組織の革命とそれに伴う必然的現象たる犯罪の消滅--デュルクハイムの承認せる宗教的犯罪の消滅と社会主義による経済的原因に基く犯罪の消滅--普通良心の鋭敏と刑罰の軽減--社会良心の進化--社会主義は余りに多くを将来に期待する空想なりと云う先入思想--重力落下の原則と社会進化--宗教に関する犯罪の時代と社会良心の進化--強者の意志に反する犯罪の時代と普通良心の進化--生体の組本的組織の革命と犯罪の質の変化--犯罪の質と数--偏局的社会主義時代の社会良心と社会主義時代の社会良心--樋口氏は報復主義の刑法論を取る--社会良心の進化と死刑--法律の時代と道徳の時代--個性の変異を尊重する社会良心は変異の個性を犯罪視する者に非ず--今日の多くの犯罪は各階級の各異なれる階級的良心と国家社会の利益を理想とする良心との衝突なり--良心の内容の社会的作成--国家の法律は階級的行為を律するを得べきも社会の道徳は階級的良心を責める能わず--ドイツ皇帝の階級国家時代の良心--経済的貴族階級の良心--裸体に生れたる良心と階級的衣服--貧民階級の良心作成の状態--一国家一社会内に地方的時代的良心を混在せしむ--社会主義と階級的良心を掃討の為めに革命主義となる--階級的良心と階級闘争--『人はただ社会によってのみ人となる』--倫理的生物と倫理的境遇--狼に養われて獣類に退化せる小児の事例--獣類の如く退化する変化性は神の如く進化する変化性なり--遺伝と境遇--摸倣性の説明--現代の人は総て狼の手に養われつつあり--空腹すなわち犯罪飽腹すなわち犯罪と云う意味--社会主義と個人の責任--思想の独立信仰の自由あるはその独立信仰を認める社会良心あるを以てなり--社会主義の自由論の真意義--純正社会主義は個人主義の進化を継承す--私有財産制と個人主義--社会主義はまた私有財産制の進化を継承す--経済上の独立と政治上及び道徳上の独立--私有財産制度の高貴なる意義と民主主義--経済的貴族国の現代として政治の自由なく道徳の独立なし--現社会に個人の自由なきはその根底たる個人の私有財産なくなれるを以てなり--社会主義時代には個人は他のいかなる個人にも属せずして社会に属す--忠君と愛国--個人は社会に対する経済的従属関係より社会の幸福進化に努力すべき政治的道徳的義務を意識するに至る--売買廃止はまたこの理由による--献身的道徳の武士道と素町人の利己的道徳との差は経済的関係において責任を有すると有せざるとによる--国家社会に対する経済的従属関係より国家社会に対する献身的道徳を生ず--個人社会と社会主義とを混同しつつある奇観

第三編 生物進化論と社会哲学

以下省略