高村光太郎大全
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(第2版について)2014.10.21
いくつかの誤植を訂正しました。
(高村光太郎について)
高村光太郎は、明治十六年(一八八三年)東京市下谷区に生まれました。父は、高名な木彫彫刻家高村光雲です。本名は、光太郎(みつたろう)と言います。幼い頃から父の薫陶を受け、優れた彫刻の才能を示しました。また、若くして詩作を始め、その分野でも才能を見せました。
一九〇二年、東京美術学校を卒業、一九〇六年から、アメリカ、イギリス、フランスに留学し、一九〇九年に帰国しました。一九一四年に、詩集「道程」を出版し、同年長沼智恵子と結婚しました。(ただし、入籍は後年になるまでしなかったと言われています)。一九二九年、智恵子の実家が破産、次第に智恵子の健康状態が悪くなり、後に統合失調症を発病し、一九三八年死去しました。
一九四一年、詩集「智恵子抄」を出版しますが、戦争中は戦意高揚のため、戦争協力詩も多く書きました。
一九四五年、空襲のため多くの彫刻やデッサンを失い、岩手県花巻市の宮沢清六(宮沢賢治の弟)方に疎開しました。ここも空襲を受けたため、花巻郊外の大田村山口に粗末な小屋を建てて移り住みました。以後七年間、独居自炊の生活を送りました。
一九五二年、青森県より十和田湖畔に建立する記念碑の制作を依頼され、東京都中野区に転居して制作にあたりました。
一九五六年、自宅アトリエで肺結核のため死去しました。
(この作品集について)
この作品集は、第一部詩集と第二部随筆評論の二つの部分からなります。
第一部は、
一、道程
二、道程以降
三、猛獣篇
四、猛獣篇と同時期の作品
五、造形篇
六、智恵子抄
七、典型
の七つの部分からなります。
第二部は、高村光太郎の随筆と評論を収録しました。
以下の作品が収められています。
木彫ウソを作った時
小刀の味
自作肖像漫談
九代目団十郎の首
人の首
能の彫刻美
蝉の美と造型
ミケランジェロの彫刻写真に題す
触覚の世界
回想録
美の日本的源泉
緑色の太陽
(私はさきごろ)
黄山谷について
書について
装幀について
顔
珈琲店より
気仙沼
詩について語らず
自分と詩との関係
啄木と賢治
ヒウザン会とパンの会
美術学校時代
山の秋
山の春
山の雪
開墾
(古典教養文庫について)
古典教養文庫は、日本のみならず広く世界の古典を、電子書籍という形で広めようと言うプロジェクトです。以下のような特長があります。
1、古典として価値あるものだけを
これまで長く残って来たもの、これから長く読み継がれていくものだけを選んで出版します。
2、読みやすいレイアウト
文章のまとまりを、適切な改ページで区切って、Kindleはもちろん、iPhoneやAndroidなどのスマートフォン、iPadなどのタブレットでの読書に最適化しました。また索引を付けましたので、目次から直接アクセスできます。
青空文庫をベースとしている場合も、適切に処理してありますので、そのまま青空文庫の物をダウンロードして読むよりも格段に読みやすくなっています。
3、美しい表紙
プロのデザイナーによる美しい表紙をつけました。書籍と関連づけられた美しい表紙で、実際の本を読むような感覚に浸れます。
4、スピーディーな改版
紙の本と違い、誤植の修正や改訂などすぐに対応でき、刻々と進化を続けます。
5、手に入れやすい価格
「価値ある古典こそ低価格で」のモットーから、古典教養文庫は、一番高い物で300円で、そのほとんどが100円となっています。