よって全体の流れから把握したい人にはちょっと不向きのような気がするが、この絵のタッチに抵抗がない人で、一つ一つの事柄について多少なりとも知識が得れればいいと言う人には、内容も分かりやすく印象に残りやすいのでいいと思います。
子供に歴史に興味を持ってもらう第一歩とすればこちら、大人も読んで楽しみながら知識も得たいという人には旧版。旧版と新版好みによって選ぶのが正解といったところか。
本書は、監修者が本村凌二 東京大学教授ということもあり、たとえば「なるほどメモ」や「ものしりノート」といった形式のコメントが付くなど内容が正確で大変充実している。また、「このころの日本」というコーナーでは複眼的視点から、その当時の日本の姿についても述べられており、大人の読者にも大いに参考になる学習漫画書となっている。
さらに、巻末には「世界史おもしろQ&A」や年表も付き、歴史に対する興味をさらに深めれるような工夫もされており、学習漫画本のLeading Book的存在といっても過言ではなかろう。
ちなみに、本書シリーズは全国学校図書館協議会選定図書、日本子どもの本研究会選定図書の栄誉を受けている。