長いけれども損はさせません。
★★★★★
ページ数の多さに愕然としましたが
いったん読んでしまうと面白くて
結局最後まで読んでしまいました。
それぐらい、この作品には
読者を放さない「力」があるのです。
今回はイライジャではなく
イライジャが恋した女、グレディアが
メインの作品です。
それだからといってもがっかりしないように。
彼女もイライジャに負けないほどの活躍をするのですから。
忘れてはならないのは2体の「たくましい」
ロボット、ダニールとジスカルド。
どちらもグレディアの守護者にふさわしい
大活躍をしていますからね。
そして最後は意味ありげな最後ですね。
おそらくある作品に
つながりがあると思うのですが…
天才の作品
★★★★★
アイザック・アシモフがどれほど博識で、どれほど天才であったかを痛感する一作。普通のSF3〜4本分のアイデアがこの中には詰まっている。
一つの例としてはしては、何故、地球のみがこれほど豊かな生態系を持っているかの理由にまで言及しているのである。もちろんその理由は、証明する方法が現在では存在しないため、単なる空想(=SF)にすぎない。だがこれほど説得力のある”空想”を私はまだ読んだことがない。何千年か後、このひとりの作家の空想が”真実”であったと証明されたとき、その事をはるか昔に予見していた一人の作家がいたと誰かに述べてもらいたい。これは永遠に語り継がれるべき物語である。クラークなどの作家が行っている現在を基にちまぢまと書かれたものではない。どのような人間にも追いつけない飛翔がここにはある。
もっと早く読んどくんでした
★★★★★
この作品には正直偏見を持っていました。あの、グレディアが主人公なのかと。
違いました。主人公はダニールだったのです。確かにヒロインとしてグレディアは登場します。また、なんとなくカンに障る行動をしてくれます。でも、それらを帳消しにしてくれるイライジャの臨終や、ラストのジスカルドの機能停止のシーン。そしてやっぱりダニールがかっこいいです。ダニールとジスカルドの会話シーンは正直疲れましたが。
私と同様に、グレディアが嫌いでこの作品を読んでない人(特に女性の方)は、是非偏見を捨てて読んでください。
超感動の大傑作。涙なしでは読めない。
★★★★★
世界3大SF作家、アシモフ珠玉の傑作。
ファウンデーション+ロボットの雄大なシリーズの一つの完結編(いま一つはファウンデーションと地球)。
本作品はロボット+ミステリの前二部作を読んでおかないと、やや分かりにくいが、逆に読んでいると、エピソードの一つ一つが涙なしでは読めない。
「感動」という意味では、アシモフの作品の中でも一番である。
ベイリは既にこの世界を去り、グレディアも中年に差し掛かっている。その側には、彼女を守り、人類を見守る二人のロボットがいる。
本作はその活躍を描くのであるが、地球人を憎む、オーロラの一派は、地球人の転覆を図っており、彼らは、その計画に立ち向かう...そして、物語は意外な収束を迎え、「魂が震える」ラストのフレーズにて、「ファウンデーションと地球」へバトンを渡します。
ベイリの最後、二人のロボットの地球への訪問等、感動のシーンが目白押し!この大シリーズの素晴らしさが凝縮された名作。
そして…帝国が始まる…
★★★★★
ファウンデーションシリーズには一貫した不思議がある。ロボットシリーズよりも後の世界のはずなのに、ロボットがほぼ全く存在しないのだ。いや、ロボットだけではなく、人工知能といえるようなものすら存在しない。
# いや、ここでは「ロボットシリーズの方が後に書かれたから」という現実は
# ちょっと脇に置いて下さい。
ロボット工学をはじめとする学問はどこに消えてしまったのか?
それにもかかわらず超空間飛行を成し遂げ、銀河帝国を打ち立てることに成功するとは、一体どういうことなのか??
人類は銀河進出において、なぜ致命的な『他の生命体』に会うことなく帝国版図を広げることが出来たのか???
その全ての謎の端緒がここにある。
人類の永遠は終わった。しかし、人類の無限が始まるには、もう一人…犠牲が必要なのだ…