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Prelude to Foundation

価格: ¥978
カテゴリ: マスマーケット
ブランド: Bantam Books
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ファウンデーションシリーズの序章 ★★★★☆

アシモフのファウンデーションシリーズは最初の3部作で完結していると思っているので、本書は個人的には番外編的な位置づけになる。

本書の主人公はPsychohistoryを考案したHari Seldonその人で、若き日のSeldonがまだPsychohistoryを漠然としたアイディアとしてしか捉えていない時期にTrantorに到着して、様々な事件に遭遇した結果、Psychohistoryが現実に応用できるとの認識に至るまでが描かれている。

本書で興味深かったのは帝国末期のTrantorの様子で、初期の3部作では帝国を運営することだけを目的として存在する政府官僚機構の集合体のようにイメージしていたが、実際は各々全く異なる歴史・信条・文化を有する人々が独立した社会生活を営んでいるモザイク社会で、事件に巻き込まれたSeldonは逃亡する中でそのいくつかを自ら体験することになる。

初期の3部作の壮大な世界と比較すると、かなりスケールダウンした感は否めないが、番外編として割り切って読むと、アシモフお得意の謎解きやどんでん返しや適度に用意されており、十分楽しむことができた。
ファウンデーションの黎明期を描くも、5巻の続きでもある。 ★★★★☆
ファウンデーションシリーズの最も、始めに来るお話です。
第1巻では、セルダンが心理歴史学の研究チームを率いている状態でお話が始まりますが、よくよく考えてみますと、これ程、面白い研究ですと、他の注目を引かない筈がありません。まして、帝国は混乱の一歩手前だった訳ですから。その中で、いかにして、セルダンが、独創的な研究を始めることが出来たのか、その秘密が明かされます。
時代順では、最初ではありますが、やはり、刊行順に読むのが正しく、ある意味では、5巻の続きでもあります。ロボット=ミステリーシリーズとの関連も深く、本編5作に彩りを与える秀作です。
本編では神格化されたセルダンの若き日を描いていますが、決して本編のイメージを損ねず、真摯な探求者として、偉大な数学者を描いています。必読!
人間、ハリ・セルダン ★★★★☆
 銀河紀元12020年、惑星ヘルコンから銀河帝国の首都・惑星トランターにやってきた若き天才数学者がいた。その名はハリ・セルダン。トランターで10年ごとに開催される数学者大会で、セルダンは「心理歴史学」なる新学問を披露し、人類の未来が「理論的には」予言可能であることを数学的には証明した。
 しかし、「心理歴史学」はセルダンの想像以上に人々の関心を呼び、それを利用しようと企む権力者たちに狙われるはめに合う。逃避行を続けるセルダンだが、最後に彼を待っていたのは衝撃の真実だった・・・!
 ファウンデーション設立に至る内幕と若き日のセルダンを描いた作品。
HUMAN ★★★★☆
~若き日のセルダンの心理歴史学の産みの苦しみと数々の冒険を描いた作品です。まだごく小さな芽が出たばかりの心理歴史学は多くの支配者の目にとまり、自分の側につけて利用しようと策略を巡らし、その結果セルダンはトランター中を逃げ回る事になります。そこで見たいくつかの異なる地区、出会う人々はとても興味深く、ラストで逃亡を援助したヒューミンの正~~体には驚かされました。~
終わりの始まり ★★★★★
 いやあ、びっくりしました。この物語の主人公ハリセルダンと言えば、銀河を救う使命を帯びたファウンデーションの興亡を描いたシリーズでは、神様のような存在なのに、この話では、インディジョーンズさながらの大冒険を演じるのだから。それまでのシリーズでは、ファウンデーションの危機になると、車椅子に乗ったハリセルダンの映像が現れる、というまさに神格化されたイメージだったのに・・・しかし、この神様自らの大冒険は時空を超える壮大さで、アシモフ最晩年とは思えないほどのエネルギーを感じます。そして、次作の巨匠アシモフ最後の作品へと続いていくのです。文庫版ならではの解説も、アシモフとこの作品への愛情あふれた感涙ものの文章。これだけでも読んで!