著者は、脚本家、俳優、ミュージシャンと多彩な顔を持つ、「クドカン」こと宮藤官九郎だ。ドラマ「池袋ウエストゲートパーク」で、クドカン節ともいえる軽妙な会話と、小気味よいストーリー展開を披露。映画『GO』の脚本では多数の映画賞を受賞し、新感覚の脚本家として注目を浴びた。本書は、宮藤の初めてのシナリオ集である。
ぶっさん、バンビ、アニ、マスター、うっちー、などドラマでおなじみの面々が繰り広げる物語のおもしろさは、活字の上でも健在だ。瀕死の主人公と、モノマネを連発する先輩とのやりとりなど、全編を通してユーモラスな場面で編まれた本書。死という深刻なテーマを含みながらも、湿っぽくならず爆笑させられるのが魅力である。また、映像版では聞き逃しがちな、登場人物たちのコントのような掛け合いも、あらためてシナリオ上で確認できる。巻末には「Vシネ」「長渕キック」「やっさいもっさい」など、関連キーワードを並べた木更津156語句解説を収録。この作品をよく知らない初心者にも親切だ。(砂塚洋美)
私は自分で撮ったビデオをすり切れるまで見てしまったので、DVD購入時に一緒に買いました。本など読まずとも、自分はかなりの「キャッツ通」だと思っていたのですが驕っていたことに気づかされました。すいませんでした。謝っちゃうほどです。
脚本ももちろん素晴らしいですが、台本のスピード感やテンポを映像にした俳優さんたちの演技やスタッフの皆さんの力量が良く分かります。
「ドラマ何度も見たからいいやっ!」とか「ドラマ見てないけど本だけ買お」という考えの方がいるかもしれませんが、ドラマを見てからこのシナリオ集を購入し、ゴロゴロしながら読んだ後、DVDで「なるほどね」確認というのが最も楽しめる正しい順番かなと思います。
やっぱクドカンの脚本はひとりひとりのキャラですよねえ。
主役は決して1人ではないんですねえ~。みんながみんな主人公なんです。
元気のない人。一緒に笑いましょう。
♪木更津~キャッツ!にゃーキャッツ!にゃ~♪
あとがき『キャッツアイ・メンバーによる解説』を読んだ後、
『語句解説』で確認しながら本を読み終えると、私はまたドラマを観たくなっていました。
2回目にもかかわらず、1回目に観たときとは別の面白さを発見できました。
例を挙げると、あだ名を決めるシーンで、アニが『松沼兄』を嫌がってたシーンとかですね。
やっぱり、知らなかった語句を知ってから観ると新たな面白さがあるものですね。
『語句解説』は要チェックです。