宇宙は生命で満ちあふれています。生命が進化して知性を獲得し、増殖の圧力を宇宙に向ければ恒星間宇宙への植民が行われるはずで、そのような宇宙人と人類とのコンタクトがなされているはずです（Fermi paradox）。そのようなコンタクトの形跡が無いということは、生命種は絶滅が必然なのでしょうか。そのような宇宙の謎に挑みます。
MANIFOLD:TIMEのReid Malenfantが戻ってきました。ややくたびれた感じで。物語の開始は21世紀中葉、月に植民した日本人の科学者Ms.Nemotoが太陽系内の異星人の活動の証拠をつかむところから始まります。太陽を重力レンズとして近隣恒星の像が結ばれる焦点へ向い持前の行動力でportalを通して旅に出ます。旅の終着点は最後に明かになります。そこに至るまでの状況証拠あるいは仮説の証明プロセスが数百光年のスケールで展開され、人類の持つ特質の一つが明らかにされ、なぜMalenfantかが説明されます。10億年もの時の経過を語る時間感覚を持つBaxterの次作、Manifoid:Originが楽しみです。
宇宙人？をGaijin（外人）と呼び、著者の日本趣味もかなり深いレベルとみましたが、どうしても鼻につくのは致し方ないことなのでしょう。