人体における感情と内蔵の関係について書かれている章がありましたがこのことを前提に考えればアリストテレスが説いた演劇などのカタルシスの効果は内蔵の健康にとても重要な役割があると思います

東洋医学と気功の本は興味があって、何冊か読みましたが、この本は東洋医学の大元となっている黄帝内経と気功について、本場中国で両方共に学んだ著者の経験からの話で実に面白いと思いました。
身体は各臓器と感情が影響している話や陰陽五行説の話は他の東洋医学の本にも良く書いてありますが、健康を考える時は身体全体を見てバランスをとる事の大切さや各内臓の働き等が
具体的に説明してあり、病気にならない養生法としては、とても良い本だと思いました。

以前から日本人は世界一の薬好きと聞いてますが、薬やサプリメントより何が健康には大切であるか？考えさせられる内容です。
西洋医学の病気の部分しか見ない考えとは、あきらかに異なり何故病気になるのか？
何が原因なのか？を考える東洋医学の素晴らしさを、あらためて知ることが出来ました。
現在の老人大国＆病気大国の日本にとって本当に健康な身体を維持していく事を望んでる人達に是非、読んでもらいたいと思う一冊です。

　数年前発生したSARSなどの感染症に対して、中医学の漢方や気功がたいへん有効で、患者が副作用もなく回復した事実はとても新鮮。今問題となっている新型インフルエンザ対策にも大きな可能性を感じさせてくれる興味深い内容である。
　私たちが忘れかけていた、人間は自然と深く関わって生きていること、人間自身も自然を体内にもって生きている存在であること、そして、自然とのバランス、身体の臓器等のバランスを整えることが本当の健康につながることを改めて思い出させてくれた。中医学の基本である陰陽五行説が、元々どのように生まれて、自然や身体とどのようにつながっているかが大変良く理解できた。
　また「癌を原因から治さないと、再発や転移の不安を抱えて生きることになる」ということに気づいた癌患者が、気功により癌が消失し、病院の検査でもそれが確認されたエピソードや、獣医師が中医学の知恵を利用して動物の治療に成果をあげた事実などは、現代医学にも大きな希望がわいてきて、元気が出てきました。
　医療関係者も含めたすべての人に読んでもらいたい本である。