Olivia
★★★★★
日本語版を先に見て、英語版購入しました。比べてみて谷川俊太郎の訳はさすが詩人だけにこなれていて音読しやすいのですが、原作のニュアンスが伝えきれないところがとても残念でした。たとえばフォント。大抵のページはひらがなとカタカナ、ところがお父さんが暖炉をつけようとしたシーン「とうさん!」(特大の大文字)「なに かんがえてるの? サンタを まるやきに するき!?」(ここも大きい大文字)で怒りを伝えています。窓から外を見るシーン(ブロック体の箇条書き風)は3カ所、サンタを真面目に観察しているおかしさがポイントなのです。また3姉弟がもらったプレゼント(手書きの飾り文字)も全部普通と同じ書体ではうれしさ特別さがわかりません。また賛美歌グロリアを得意顔で無邪気に歌うシーン、曲を知っていれば盛り上がるのになと思いました。クリスチャンにはおなじみでも、意外にあなどれない文化の壁ですね。この本はペーパーバックでもしっかりした装丁なので、お勧めです。