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異形の惑星―系外惑星形成理論から (NHKブックス)

価格: ¥1,124
カテゴリ: 単行本
ブランド: NHK出版
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世界トップの惑星科学者の頭の中 ★★★★★
宇宙には太陽系以外にどのような惑星系が存在するのか?
地球に似た惑星は存在するのか?
その惑星上での生命の発生・進化の可能性は?

そうした疑問に対して、理論と観測、そして"妄想"の3方向から答を提示してくれます。知らない世界を垣間見るという点でも、また自由な思考実験を楽しむという点でも、とても楽しめる一冊だと思います。私自身、井田さんの文章力・物語力にグイグイ引っ張られて、最後まで飽きずに楽しく読み通せました。理系の本が苦手な人でも大丈夫です。

注目すべきは第六章。ここでは、研究者がどのように想像(妄想)をふくらませるのか、そしてそれらをいかに科学的に検証していくのか、について井田さん自身の思考過程を辿ることができます。ただこの章では、科学的に正確な内容を論じているわけではないので、科学者の立場からすると賛否両論があるかもしれません。また、やや雑な議論で無理やり結論を導いている感じがしなくもありません。しかしこれらの点を差し引いても、やはり読む価値のある一章だと思うし、読む価値のある一冊だと私は思います。"正確さ"が100%保証されない状況で、科学的に妥当な想像や妄想をひとつひとつ積み重ねながらざっくりと見通しを示すことは、何の根拠も無いところから都合のよい結論を導く最近流行の「エセ科学」とは全く違うのだ、ということがよくわかると思うからです。

本書を読めば、もちろん太陽系外惑星の不思議な特徴を知ったり、それらを説明するための理論研究の進展を追いかけたりすることができます。でも実はそれ以上に、「研究者」の「思考過程」を感じられることが本書の一番の特徴だと思います。
ワクワクして読めてしまったら危ない本? ★★★★☆
あきらめかける所までいった系外惑星探しが、いったん「異形」なものとして発見されると次々と見つかり始め、惑星のことなど考えたこともない観測家までが続々と参入し、理論家にとっては何でもありの狂喜と興奮のるつぼとなった。この本では、その間の「栄光」と「歓喜」の物語、そしてとりあえずの理論的収まりどころと地球外生命の可能性や今後の展望が語られる。

この本には、興味深くスラスラ読めるとはいかない部分もあった。この分野の理論的研究はコンピュータ・シミュレーションが主要な手段である。その結果だけを提示されると、著者も述べていることだが、「見てきたような話」となり、「ああそうですか」とはなるが「わかった」という気にはなりにくい。そして、定説が定まっていないので、いくつもの説が並列されていて、落ち着かない気もする。現段階ではやむを得ないのであろう。

その代わり、このような、ビビッドな分野に取り組む研究者たちの雰囲気が伝えられる。その対象が「異形」なら、それに取り組む人たちもユニークで、ある人は、日本に来てパチンコや渋谷の若者の風俗に興味を持つとそれらのフィールド・ワークに行ってしまったらしい。あるいは、人を笑わせしゃべりまくる中で、議論もして構想を練る。この人は論文を読む時間がもったいないと、必要なら国際電話でもかけまくり本人にとことん聞くのだという。このような人達と競いつつ、「共同知」を創り上げることの喜びは伝わってくる。

NHKブックスの地学分野の本を何冊か読んだが、それらは今一番ビビッドに進展している部分を、やや高いレベルまで踏み込んででも伝えようとしている気がする。そこには、現在の到達点を知らせ、そこに若者が参入してくることへの期待も込められていると思う。この本を、ワクワクして読み切ってしまった若者は危ないかもしれない。NHKブックスを読んで、人生の進路を変えた人を知っている。
ほっとじゅぴたー!! ★★★★★
僕は文系の人間ですが、少々宇宙に興味があります。
(但し、宇宙物理学などはさっぱりわからない)
そんな僕ですが、
ホットジュピターという惑星があると知ることができただけで、
1000円以上出して買った甲斐があると思いました。
他にエキセントリックプラネット、褐色矮星など、様々な星が登場します。

若干難しいところもありましたが、何とか読み通すことができました。
なにより題材がとても魅力的と云うのもありますが、
筆者も難しい計算式をあえて省くなど、工夫しているのが分かります。

筆者の意見では、地球型惑星は多数存在するということでしたが、
つい先日、地球に環境が似通った惑星が見つかった!!
という報道がありました。生命の存在はこれから調査するのでしょうが、
夢膨らむ話です。

タイムリーかつ分かりやすい良書です。宇宙大好きの方、ロマンティストの方、
お読みになってはいかがでしょうか。
扱っている内容はすばらしいが。。。 ★★★☆☆
ここで述べられている内容はとてもエキサイティングだ。50年あまりの挑戦がことごとく失敗に終わり、誰もがあきらめていた太陽系外の惑星探索。それが1995年に突然転機を迎える。

また数式や必要以上に難しいグラフを使わず記述しようとしている態度にも好感を覚える。

しかし特に後半文章が読みづらいのには閉口した。いきなり個人的な意見の陳述が始まる。同じ内容が繰り返される。あるいは「研究者の素顔紹介」が始まる等。

それらは内容的には面白いのだが、ごちゃまぜに記述されているため読み進めるのが苦痛になる。

誰か文筆を生業とする人が、この本の内容を完全に書き直してはくれまいか。

知的興奮の書 ★★★★★
近年急速に進歩した系外惑星についての観測事実から、
宇宙の中での太陽系の位置づけを考える本。
太陽系の成立は、宇宙の中でで特殊な出来事だったのか、
それとも、ありふれた出来事だったのか、
著者なりの推論で結論へと導きます。

その議論は、われわれ人類とは何なのか、
そしてどこへ行こうとしているのかを考えさせ、
知的興奮を覚えます。