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クリスマス・キャロル (岩波少年文庫)

価格: ¥672
カテゴリ: 単行本
ブランド: 岩波書店
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こういう話を永遠の名作というのだろうな ★★★★★
 クリスマスの前夜、商人スクルージの部屋に、死んだ同僚と三人の幽霊が現われる。幽霊たちに、自分の過去、現在、未来を見せられているうちに、スクルージは自分の行ないを深く悔いるようになり……。
 英語ではけちんぼの代名詞にもなっているスクルージの物語を読み返してみると、やはり深い味わいがあった。物語の構成が文句なしにすばらしい。確かにベースには、キリスト教的な博愛主義、社会正義があるとしても、善行をなす者はまずその人自身が救われるのだ、という当たり前だけれど忘れがちなことが、筋の中に巧みに織りこまれ、不朽の名作に改めて感服させられた。
懐かしい ★★★☆☆
昔なにがしかの消費者向け媒体で読んだのを思い出し有名なこの本を買う。
現在にして確認すればかのディケンズ著であった。

当時はどきどきしながら読みふけったものだが二次文化漬けの現在にしてみると
特に雰囲気すら感じずあっけない。ディケンズの他の著作を読んでいず感想と言うに
なんとも貧相であるが、文体から自己投影や世風風刺を見て取れず道徳的意義にも
食傷気味ないまの自分からすれば見るべきはこの有名な著者の道義への認知の
在り方に限定されようか。

子供の頃の思い出としてなら大事に思っています。読後の爽快感もあって悪い読み物でない。
(サブテクスト的表現には辟易しているから)
もうちょっと。 ★★★☆☆
がめつい主人公が、
3人の精霊に導かれ、
教訓を得ていくストーリーです。

ストーリーとしては良いと思うのですが、
・・・あまり楽しめませんでした。

翻訳によっては、
もっと楽しめそうな気はしましたが…。

評価は、
第1〜4節が星3つ、
第5節『結末』が星4つ。

総合で星3つといった感じです。

機会があれば、
他の人が訳したものも読んでみたいと思います。
挿絵も充実! ★★★★☆
子どもの頃に何度も目にしたタイトル。
きっと素敵なお姫様のお話なのだろうと思ったので、
手を出すことはなかった。
しかし、今になってディケンズが好きになり、子ども
向けにはどのように翻訳されているのか知りたくて
買ってみた。
非常にわかりやすく、丁寧に訳されていると思う。こう
いう物語であるなら、子どもの頃に読んでおけばよかったと
後悔…。
大人が読んでも充分に楽しめる作品です。
ディケンズ時代と同じような力が覆っている現代にこの本を ★★★★★
中学時代に読んだ新潮文庫版に、訳者の村岡花子さんが「毎年クリスマスがめぐって来るごとに私はディケンズのクリスマス・カロルを讀む」と書いておられました。それに影響され、クリスマスが近づいたとき、何回か、この書を読んできました。今年は、10年以上ぶりに紐解くにあたり、以前、娘が買って読んだと覚しき岩波少年文庫版にしました。字が大きく老眼に読みやすいからです。

ディケンズが生きた時代、イギリスでは資本主義がかなり高度に発展をとげていました。人々の中にも、金儲けが第一で、社会を支える多くの人達の幸せをないがしろにする風潮が浸透していました。スクルージは、10年も前に死んだ同僚と長い間、ある商会を切り盛りしてきたのですが、彼もその風潮に染まり、ケチで人を思いやる心を忘れた気むずかしい老人でした。他方、キリスト教世界には、この時代、クリスマスに人々の幸せを願い、互いにそれを祝う良き習わしも存在していました。スクルージはかたくなにそれをも拒んでいたのです。そのような背景で、クリスマスイブに現れた同僚の幽霊が彼のもとに3人の幽霊を送り込みました。幽霊たちは、彼の過去、現在、未来を見せます。その実態を目の当たりにした彼は、人間性を回復します。

つまり、資本主義のもとで、ともすると見失いがちな人間性をクリスマスの時季に見直して忘れないようにしよう、というディケンズのメッセージなのです。少々、道徳教育臭くなくもないですが、ディケンズの時代と同じような力が覆っている現代、そして昨今は、いっそうそれが強くなっているようにも見えるところで、若い人達も年寄りも、この本を囲んで話の輪を賑わわせるのも意味のあることではないか、と思うのです。そして、とりあえず、孫とその家族にこのことでメールを送り、レビューを書いた、というわけです。