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バカ丁寧化する日本語 (光文社新書)

価格: ¥798
カテゴリ: 新書
ブランド: 光文社
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生きる敬語を学びたい人に ★★★★★
私は、滑舌が良くないので「させていただく」と発音するのが苦手。「させて」の部分が鬼門で、電話など緊張しがちな場面では「させせ・・・」と墓穴を掘る。とはいえ、「お送りさせていただきます」などと、つい使ってしまうから困る。
一方で、大阪弁の「さしてもらう」は、はっきり発音できて楽。でも、「させていただく」とはちょっとニュアンスが違うように思うし、「送らしてもらいます」とは言うが、「お送りさしてもらいます」とは言わない。

この本では「させていただく」のみならず、二重、三重になりがちな表現を取りあげて、どこがおかしいかを論じている。
特に、以下のような使い方に疑問を抱かない人は、読んでみる価値がある。
・お電話させていただきます。
・一度ご相談してみてはいかがでしょうか。
・この電車にはご乗車できませんので、ご注意ください。
・ご参列の御方様からご焼香を賜りたく存じます。
・お願いを申し上げたいというふうに思います。

その他、名詞なら何にでも付く「さま」、「さん」、接客業でよく聴く「〜のほう」など、言われてみれば気づく滑稽な日本語を鋭く指摘されている。
それにしても奥ゆかしい。態度を含め、饒舌な敬語を使う人には気品が漂う。
バカ丁寧化する日本語 ★★★★★
おもしろい、おもしろい!!ぐいぐい引き込まれていく。長年、自分の中で「おかしい、最近の日本語はどうなっているのか?このままでいいのか?」と思い続けていた事がすばり書いてありうれしくなった。日本人は他人の反応を気にするあまり自分の考えをはっきり言わなくなり、断定を避け、言葉の最後にあいまいな表現を使うようになった。そのことで相手からの批判を回避している。また、丁寧語、謙譲語、尊敬語もわからないまま、何もかも並べ立ててそれで上手に丁寧な話ができた、と勘違いしている人たちが多い。聞いていて何がどうなっているのかわからない時がある。私はできるだけアナウンサーの言葉を参考にしてきたが、著書にあるように、アナウンサーさえもかなり不思議な丁寧語になってきており、何を参考にしてよいのか、もうきれいな日本語はだれからも聞けないのか?著者は日常の会話から専門家といわれる人たちの日本語まで細かく分析している。
本当に「バカ」な日本語だと思います。 ★★★★☆
 私は言葉遣いに対して保守的なせいか、著者と殆ど同じ感覚です。
職場でも例えば「主任をさせていただいています○○です」とか、
連発する職員がいて、すごく違和感を感じていました。
させているのは人事権を持つ経営トップであって、目の前のお客さんじゃ
ないでしょ、と。
 私の施設では利用者のことを「お客様」と呼んでいます。先般開かれた業界の
事例発表会で、他の施設の皆さんはその呼称に驚いていた様子です。
所で、現場では一時、面前の利用者に声を掛ける際「○○様」に統一しましたが、
少なからぬ職員の、それに続く日本語が不釣合いで結局「○○さん」に
戻しました。ホテルのような接客業と違い、高齢者施設ではもっと生活感が
あっていいのでは、と言う判断もありました。
但し、担当者会議(昔風に言えば病院のムンテラ)その他の場で本人不在の
時は「○○様」と呼んでいます。

 家族関係でも、「主人」「奥さん」と云う言い方は私も嫌いですが、他に
適切な言い方を見出せず困っています。
勧誘の電話が掛かってきた時等、「ご主人いらっしゃいますか」と言われると
つい、「うちには主人も召使もいません」と切ってしまいます。
「させていただく」について述べさせていただいた一冊 ★★★★★
 「・・・させていただく」に代表される「丁寧化」する日本語の敬語やコミュニケーションのあり方について考えた一冊。こういうと、堅苦しい「日本語の乱れ」について憂うる説教臭い本と思われるかもしれない。しかし本書は、言葉の変化には柔軟な態度であり、言葉やコミュニケーションに正解はないと述べている。
 しかし今の「敬語」は本当に相手を敬い、コミュニケーションを円滑にするものなのかという疑問を提示し、多くの事例と誠実な考察で、読ませる一冊に仕上がっている。
 特に何でもかんでも「させていただく」をつければいい、という風潮に疑問を呈している点には大いに共感・賛同できる。
 他にも「さ入れ言葉」など、尊敬表現、謙譲語、その背景となる想像力、コミュニケーションの変容について論じあげ、本当に望ましい言葉やコミュニケーションにについて考える。明解な答えや指針があるわけではないが、「悩んで」「成長し」、言葉とコミュニケーションの「面白さと落とし穴」が見えてくる、というのが本書の趣旨である。
敬語は相手に対する気遣いの表現手段の一つ ★★★★★
中学生が同級生宅に電話をする時、携帯電話のない時代には、電話口に出たご両親などに敬語を使うといった「経験」を積む機会があったといいます。そのような機会の減少が過剰な敬語が増える原因となっていると指摘すると同時に、言葉だけでなく一寸した笑顔や視線も敬語本来の持つ相手に対する気遣いを表現するには大切であるとしています。
周囲のことを感じとる想像力がなくては敬語を適切に使用することは困難として、敬語だけでなくマナーに言及しています。
やたらとある「こういった表現は間違い」と羅列するだけの本ではなく、皆が使うのであれば容認しようという姿勢も見られます。これは日本人だけでなく、外国人にも日本語を教えている著者ならではの考え方でしょう。