コッポラが「地獄の黙示録」を撮るきっかけになるほど影響力(無論多くの人が騙された)を持ったベトナム戦争の(ヤラセ)写真があるのだが、一見しても一般人はわからないだろう。それは説明されて「あぁ、なるほど」と思うのである。
本書は「映像神話を断ち切るヒントを網羅したつもり」と述べている。「写真は真を写す」という信仰は根強く持ってはまずいということ。その主旨はよくわかるし本書は読んで損はないと思う。
他、広島原爆のキノコ雲写真は実は長崎のものであるというのは知らなかった。写真が入れ替わって人々のイメージが定着しているのである。