昭和の裏面史を語るうえでは貴重な資料になると思う。
★★★★☆
小川 薫をはじめとする有名な総会屋のインタビューを通じて、経済界の裏面史を浮き彫りにしようとした作品。総会屋の名前がたくさん出てくるがその殆どは一般的に知られていない。しかしながら、わからないなりに臨場感を持ってこの作品を読むことができたのは、しっかりとした取材に基づくルポであることの証明ではないだろうか。
裏面史というのは、表立った資料があまりないため、後世に語り継ぐことが難しい。このような作品がどの程度売れるのかはわからないが、昭和の時代の資本主義がいかに未成熟であったかを証明する歴史的な資料になると思う。