昭和の闇
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山梨県の田舎に生まれ。貧しい少年時代を送り、学歴も乏しいながら、生来、働き者で、大物と言われるまで、のし上がった小佐野賢治さんの話です。お金には細かく、あまり哲学なく、お金儲けに徹したところが凄いと思いました。また、その精力的な働きぶりにも迫力を感じました。度量の大きさを感じます。ロッキード事件で名前は知っていましたが、どんな人かは知りませんでしたが、この本を読むとこの人の人柄とどんなことをした人かがわかると思います。とても面白い本です。私は1日で読みました。
確かにホリエモンなんて小さい、小さい!
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ビジネス本を読み進むにつれ、「昭和の政商」と呼ばれ、かの田中角栄氏の刎頚の友ともいわれ、政・官・財に大きな影響を持った小佐野氏のことが知りたくなり、購入した本です。
読んでみて思ったのは、これまでは、ロッキード事件に関わった人物くらいしか知識がなかったのですが、「ええ、これも」「あれもなの」というくらい、沢山の事件に関わっていることにビックリしました。また、事件が大きくなればなるほど、かの堤兄弟の父親である堤康次郎氏、東急グループの五島慶太氏、ホテルニュージャパンの横井英樹氏、そして児玉誉士夫氏、田中角栄氏等々、超大物が、時には敵として、時には味方として登場し、どちらが勝つのだろうと、へたなミステリー小説を読むより、ハラハラドキドキと、面白く読めます。事の善悪を抜きにすれば、一種の、立身出世物語であり、一気に読めてしまう面白さを持った本です。
ホリエモン、村上なんて木っ端
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ロッキード事件によって小佐野氏の名前を知らぬ人はいないだろうが、「甲州の山猿」であった彼が何故、そして如何にして政財界に強力な影響力を及ぼすようになったか、その過程を分かり易く説明している。
書籍の厚さの割には短時日で読破できる内容となっている。
驚かされる政財間の癒着の構造
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ロッキード事件は、僕が高校時代の事件。田中角栄や小佐野賢治などの名前が、新聞紙上に舞っていましたが、当時は余りよくわからなかった。
戦後、企業の乗っ取りからやがて財界のボス的な存在になっていく小佐野の力は、やがて政界にまで伸びていくことになる。
最近では、ライブドアのホリエモンが、この種の問題と同一視されていたが、政界とのより深い癒着構造を知ることができる。
ロッッキード事件は、関係者の死から全貌が明らかにされないままに終わってしまったような感じを受けるが、戦後の政界と財界間の癒着の構造を知ることができる書です。