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ゴッホの復活

価格: ¥1,785
カテゴリ: 単行本
ブランド: 情報センター出版局
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贋作か模写かは、お金の問題であって作品の問題ではない。 ★★★★★
ひまわりの絵の数は、十数枚程度であって、それほど多くないことを本書で知りました。
ゴッホというと、なにか「ひまわり」が代表作のように思っていました。

東京のひまわりが贋作かどうかが、大きな主題になっているようです。

ヨーロッパでは、美術館で模写をすることによって芸術の腕を磨くことができる。
芸術を学ぶ基本だと思う。

模写したものを、誰かが贋作だとして売れば、いつのまにか贋作作家にされてしまう。
贋作か模写かは、お金の問題であって作品の問題ではない。

初めから贋作として売ることを前提として書いたとしても、描く上では模写する部分はある。

ゴッホのファンですが、贋作かどうかには興味がなく、ゴッホに関する情報として勉強のために読みました。
衝撃的で、且つ胸のすくような気持ちになった一冊。 ★★★★★
「安田のひまわり」といえば、ゴッホ美術館によって「真作」とお墨付きされた作品だそうである。
私はこれを別の2つの「ひまわり」と一緒に3点を並べた展覧会を見に行ったことがある。その時の印象は、恥ずかしながら「ゴッホによる<ひまわり>と言っても随分感じが違うものだな」というようなものだった。それはともかく、そうした社会通念や権威が認めていることに対して、小林氏はまったく独自の視線と分析力で反論し、真っ向から挑んでいく。そして何故これが贋作であるかを一つ一つ解き明かしていくのである。
私は美大の油絵学科出身だが、およそこんな風に絵を見たことはなかったし、周囲にもこうした視線を持つ人間はまったくいなかった。今にして思えば、いかに雰囲気だけで絵画というものを見ていたのかとも思う。
死後百年以上が経った今、ゴッホが愛し続けたという日本の一画家が今まで誰も語れなかったゴッホの絵の真の価値を解き明かしていくこと、私にはそれはまさに驚異であり、「ゴッホの復活」であると思える。
同時にゴッホの死後にそれほどの時を経てーーー贋作であるならば証拠を隠蔽したり消し去るのに十分な時間だと思うがーーー残されたゴッホの作品を徹底して見つめ続けることによってのみこの結論を導き出した著者の眼力と執念に驚かされる。
権威による判断を無条件に受け入れることも多い日本にあって、この信念と行動力、天晴れと言わざるをえない。そうした意味で、筆者はおそらく世の中の様々なバッシングを受けるのではないかと想像されるが、この本を読んだ方々それぞれが「ひまわり」に向き合って、自分なりの結論(贋作がどうかだけでなく、ゴッホの絵画に対する)を出す機会になればと願う。
小林氏の勇気と信念に拍手 ★★★★★
「ゴッホの遺言」をはじめとする著者一連のゴッホ作品は、独自の贋作問題の提起と、その究明の説得力に驚かされるだけでなく、生涯にわたりゴッホが苦闘し追及し続けた新たな絵画世界への挑戦と道筋を、画家としての鋭い観察眼で、明解、かつ論理的に解説する他に類を見ない著作であると思う。
その最終章になるという本書では、バブル期に安田火災海上保険(現損保ジャパン)が58億円で購入した「ひまわり」の贋作問題が主題となっている。とはいっても、本書の目的は贋作の犯人探しにあるのではなく、むしろ「ひまわり」という作品の真の魅力を鮮やかに解明しつつ、その連作を描く中でゴッホがいかに絵画的進化を遂げていったかに主眼がおかれており、「ジヌー婦人(傘)」の贋作の指摘も含め、ゴッホの絵画への理解をより深めることが出来る。
同時に、ゴッホの贋作問題に圧倒的な発言権を有する世界的権威に独力で立ち向かう小林氏の勇気と信念は、ゴッホへの深い愛情とともにいつもながら感動を覚える。
悲しい本だ! ★☆☆☆☆
ゴッホ作品を鑑定するゴッホ美術館が真筆と断定した作品を、勘と創造力で推理小説に仕立てた作品である。作者はあまり知られていない画家で、推理小説家だそうですが、美術史と科学的な間違いも見られるようです。内容に品格がないのか、週刊誌以外の新聞や美術雑誌にはまったく書評がのりません。そのレベルなのかもしれませんね。読んで悲しくなりました。。。
大学でも教えているようですが、内容がそのようであれば、生徒が可愛そうになりました。。。
ゴッホの偉大さが分かります ★★★★★
日本画家の千住博氏は芸術(美)は神の領域と言いましたが、本書の著者は、牧師で敬虔な信者だったゴッホは新たな芸術(絵画)に常に挑戦し続け、最後は神の国=自然=死を神に感謝しながら選んだと述べています。

自らも絵心のある著者は、氏の言葉を借りれば、汲みつくすことのできない奥深さと多面的な要素を持つ偉大な画家ゴッホを愛して止みません。

それが故に、日本に存在する(した)2点のひまわり等のいくつかの作品が、その造形的見地等から贋作であり、本来のゴッホ像を歪めてしまうと、本書で強く世に訴えかけています。

私は絵の鑑賞が好きでゴッホ美術館も含め、海外で素晴らしい絵をいくつも見てきました。絵の真贋を判断する能力など到底ありませんが、氏が贋作だと指摘する論拠は信じるに足ると思います。

本書ではさらに、ゴッホの絵の造形的奥深さ、ゴッホとゴーギャンの共同生活時代に制作された絵の成長の軌跡等々も著者の独自の視点で述べられており、

ゴッホの生き方に興味がある方、ゴッホの絵が好きな方、ゴッホの時代とかぶる印象派の絵が好きな方には、特にお勧めできると思います。