「とはずがたり」はほとんど世に知られていない日記本だ。
著者の二条は、鎌倉時代末期を生きた女房。その宮廷内の雅やかで、数奇な個人の運命を赤裸々に描いている。
レビューのタイトルのような詩的な短歌を、現代人はものすことができるだろうか?
きっとできない。
なぜなら、住む世界があまりに違い、また、そんな世界は現存しないからだ。
できないものをない物ねだりしても仕方がないが、彼女の生き様を羨むことはできるだろう。
作品に描かれた詩を注目して読んで欲しい。
恋愛進行形のあなたは、きっと、何かを考えるだろう。