また、4人の師のなかでもとりわけ黒田鉄山師の技術体系が詳細に書かれている。岡島師は、技術から言語への変換をかなりの深度で行っているため、黒田師の技については今まで自書も含めて著作があるが、一番解りやすく書かれていると感じられた。
しかし、はっきり言って黒田師の武術・技術は言語の範疇を超えたものである。理解するには振武館門弟となる以外ないだろう。整体にしろ武術にしろ、修行を積み重ねたものにしか見えない世界がまだまだあると感じられた本である。