サマタとヴィパッサナーの違いとは? 大乗と上座部は相容れないのか?
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テーラワーダ仏教を勉強していると頻繁に出てくるサマタ瞑想とヴィパッサナー瞑想。
この2つがどう違うのか、具体的に、解りやすく、中立の立場から説明してくれる、現時点ではたぶん唯一の本です。
おかげで様々な疑問が解けました。
第一章ではサマタ(止)とヴィパッサナー(観)の違いについて考察しています。
第二章では東アジアの、第三章では日本の大乗仏教の瞑想法を概説し、初期仏教の瞑想法が変化しながらもしっかりと受け継がれていることを示します。
第四章では現代アジアの瞑想(ミャンマー、タイ、中国・台湾、韓国)の様子を紹介しています。
むすびとして、初期仏教で生まれた止と観の瞑想修行は、現代の上座仏教だけではなく大乗仏教にも、形は大きく変えつつも本質的な部分は受け継がれている、と結論しています。