1970年代ソウル・ミュージックをほうふつとさせる、ちょっと懐かしい感じのテイストがいい。もちろんギターも弾いているが、もしギターをまったく弾かなかったとしても構わないという気さえする。それほどベンソンの歌声はセクシーでチャーミングだ。プロデュースはR&B畑のジョシュア・トンプソン。アコースティック・ギタリストが参加していて、それがかつてのアール・クルーとのコラボレーションを思い出させたりするところも憎い。リチャード・ボナの参加も魅力だ。(市川正二)