実践の中からみえてきたもの
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特別支援教育がけっして特別な教育ではなく、全ての教育に通じる大切な立ち位置であることに気づかされます。3000以上のクラスを見てきた筆者が現場の子どもたち、先生、保護者の直面している現実の厳しさと本音に触れているところは、実に読み応えがあります。福祉や教育の現場で働く多くの人は真面目で、一生懸命に目の前の課題に取り組んでいます。しかし一方でなかなか課題解決に行き着けない現状があります。その解決の糸口を「ゆいまーる」という少し大きな視点から考えてみることは面白いと思いました。子どもも、先生も、保護者もみんながんばっていることを知っている筆者が、ちょっとシビヤだけど愛情溢れる言葉で紡いだ元気になれる一冊です。