高分子の古典の一つ
★★★★☆
既に本書も古典と称されているようです。企業の材料開発で、分子量(分布)、分岐度(分布)の最適設計は今でも難問です。実験が優先され、理論は研究報告会の形づけに使われているだけとも思えます。メルトの性状は最新の理論でほぼ説明できるようですが、その原点は本書にあります。一方、土井先生自身は、チューブの直径が物理的に決められないことから本理論研究から離れたと聞いています。
入門書として「高分子の物理・相転移ダイナミツクス」があり、本書は、専門の道に進む人のために詳細が書かれています。但し、高分子の入り口にある本ではなく、必要により遡るべき本ではないかと、今は思います。