和書では入門書が出版されていますが、きちんと理解できる
書籍が少ないように思っている矢先、生協の本屋さんで本書を
見つけ、「これは
使える！」と確信して本書を購入しました。
　対象としては、学部生よりは大学院生を選んでいるように思
いますが、内容が平易に書かれているので、学部生の方でも読
み進めることができると思います。
　基礎的なことから話を進めているので、高分子に初めて触れ
る方でも比較的に負担は小さいのではないかと思います。
　前半は、高分子化学の基礎を解説してから、高分子の古典論
に話が進み（Flory氏、その他多くの創世期の方々の理論的な
考え方を紹介）、現代的な視点へと移行していきます。後半は
高分子の動力学な扱い方について、初心者でも理解できるよう
に書かれています。
　これからさらに土井教授の「The Theory of Polymer Dynamics」
などの書籍を読み進めていくのもいいのではないかと思われま
す。企業の研究者の方にもお薦めできる一冊です。
-----現役大学院生からでした。。。